楽観主義者の未来予測(上): テクノロジーの爆発的進化が世界を豊かにする
- 作者: ピーター・H.ディアマンディス,スティーヴンコトラー,Peter H. Diamandis,Steven Kotler,熊谷玲美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/01/24
- メディア: 単行本
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楽観主義者の未来予測(下): テクノロジーの爆発的進化が世界を豊かにする (ハヤカワ・ノンフィクション)
- 作者: ピーター・H.ディアマンディス,スティーヴンコトラー,熊谷玲美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/01/24
- メディア: 単行本
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図書館で仕事がらみの本を探していたら、発見したこちらの本。自分のお世話になった上司がブログで読んでいた本だったので、早速借りることに。
正直・・・結構読むのに骨が折れました。内容や量はももちろんのことながら、和訳された本が苦手でw
本のテーマとしては「人類の問題に対して、それを解決し、より良い世界を築くことについて悲観的にならず、”できる”と信じて楽観的に取り組んでいこう」といったところでしょうか。
その目標(より良い世界)を「潤沢のピラミッド」として位置づけ。「潤沢のピラミッド」は以下の階層が三つある。
- 下層:食料、水、住居といったこれがなければ生きていけないという基本的なもの
- 中間層:潤沢なエネルギー、十分な教育機会、ユビキタスな通信及び情報へのアクセスといったさらなる成長を促進する階層
- 上層:個人が社会に貢献するために特に必要不可欠な条件である、自由と健康
それを実現するためには以下の3つ、
- 「DIYイノベーター」
- 「テクノフィランソロピスト(技術慈善家)」
- 「ライジングビリオン」
が必要であると挙げ、同時のそれらを実現するテクノロジーは「指数関数的」に向上していると。これらのことを例題をあげて丁寧に説明してくれている。
個人的に思ったことは3つ(感想というよりは自分への戒めですかねw)。
- 社会人になって「世界」単位での問題について考えなくなっていたなと。
これは悲観主義者での楽観主義者でもなく、無関心主義ですね・・・。
大学時代は世界をウロウロして(ただのバックパッカーですw)、世界の問題にどちらかと言えば関心をもっているほうだったけど、いつからかすっかり自分の手の届く範囲の問題しか解決しようとしなくなっていました。 - テクノロジー分野に対する知識が弱いということ。
自分は結構読書が好きなタイプではあるのだが、正直、この本を楽しみながら読むことができませんでした。
テクノロジーに関する知識が弱いため、この本の難易度が自分には高かったのかなと。
今後はテクノロジー関係の本も読んでいく必要がある。 - 世界中には様々なことに取り組んでいる人がたくさんいる。
自分もがんばらなきゃなということ。
また、個人的には本書の主張には賛成です。
自分は昔から楽観主義で「なんとかなる」と思っているタイプではあるんですが、そんな自分の楽観主義とは違ってきちんと根拠が示されています。それがまた、古典から引用されていたり、現在の最先端ビジネスであったりと。本当に幅広いので、とても勉強になります。
「最も重要なことは、そのゲーム自体がもはや、一定の利益を全体で取り合うゼロサムゲームではないということだ。歴史上初めて、私たちは1個のパイを何等分にすればいいかと考えなくてもよい状況にいる。なぜならパイを何個も焼く方法を知っているからだ。誰もが勝者になれる。」
「私たちの物事の捉え方が現実を作る。未来を予測する一番よい方法は、未来を自分自身で作り出すことだ。」
まさに、その通りですよね。いやー耳が痛いですねw
頑張らなきゃなー
※以下に特に興味深かった話を備忘録的に残しておきます。
<ダンバー数>
「人間は150人程度のグループの中で進化してきたのであり、この数ー現在ではダンバー数と呼ばれているーが、脳の中で処理できる対人関係の上限回数だと考えるようになった。」
これについては、肌感覚で理解できるところがありますね。仕事を含めて現実に密に連絡をとれる人数ってこれくらいな気がするな。友達に限定すると150人仲のいい友達はいませんがw
<カーンアカデミー>
カーンアカデミーと呼ばれるカーンの動画と学区が手を組み教育に取り入れたこと。これを日本でやるのはかなりハードルが高い気がするが(特に世論が)、実現すれば、先生の負担も軽くなった分、ほかのことを生徒たちに教えることができるのではないかと思う。現在の日本は先生に多くを求めすぎている気がしてます。