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30代共働き庶民のサラリーマンです。育児と趣味(ファッション・読書・映画・旅行・アウトドアなど)と時々仕事についての覚え書き。

マネジメントする側もされる側にも読んで欲しい。【読書録】リーダーの現場力


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去年ぐらいからマネジメントに悩んでいて、Kindleで安くなっていたので読んだ本。

んー、勉強になりました。

  

 

 

正確に言うと自分はマネージャー職ではないし、マネジメントされる側ではあるのですがw

ただ、組織の能力を最大化できていないと部下が感じるということは、そもそも今のマネージャーが適切なマネジメントとは何かを理解していないんじゃないか。

そう思ったときに自分自身もマネジメントについては学んだことはないなーと思い、もし自分がマネジメントについて学べば、部下という立場と言えども組織について何かしらいい影響を与えられるんじゃないかと(もちろんマネージャーに対抗する訳ではなく)。

という最もらしい気持ちがあったかどうかはわかりませんが、読んでみることにw

 

本書は29歳でミスターミニットの社長となった著者の奮闘記。

著者は海外の大学を出て、NPO法人でインターンをし、三菱商事に入り、色々あってミスターミニットの社長になるというなかなか面白い経歴の持ち主。

 

本に書いてある通り、全く同じようにやったからといって今の組織にそれが合うかはわからないけど、こういう奮闘記はすごく勉強になる。

 

本書の要旨としては以下の5つ。

  

1.現場主義

これについてはどの本でもよく言われている。まあ、言われてるってことはどこもできてないんだろうけどw

 

現場理解がないから見下す。見下すからマイクロマネジメントしようとする。マイクロマネジメントするから現場のモチベーションが上がらない。

 

これはとて~もよくわかる。

 

まあ、上司と部下に置き換えてしまうけど。

上司によってマネジメントの仕方は本当に様々なんだけど、基本的にマイクロマネジメントしてくる上司は嫌いだし、そういう上司のもとでは組織が実力を発揮しているのをみたことはない気がするんだよな。(かと言って放置も同じくらい最悪だけど。)

 

まあ、結局部下を信頼できていないということなんでしょうね。

でも、よっぽど頭のいい人じゃないと全ての内容について担当者以上に理解することは不可能だし、報告だけもらってある程度の権限を部下に任せたほうが自分自身も楽になるんじゃないかなと思うんですけどね。

 

 

2.階層主義の排除

これについても現場主義とかなり近い話。

 

現場と経営の違いは、「偉さ」ではなく役割。リーダーに必要なのは、むしろ現場に「自分の知らないことや経営のヒントを教えてください」とお願いする姿勢だろう。もちろん、リーダーしか知らないことがあれば、それを現場に還元していく。現場をただの「実行の場」だと思っていないか?現場の感覚や負担を織り込んだ戦略がとれているか?まずは、この点をすべての社員が徹底すべきだと思う。

 

うーん、そのとおりだなと。

部の違いでも職場の上下関係においてでも、自分も同様に役割の違いだけだと思っているので、これにはとても同意。

(なんなら自分は上司なんて自分より給料もらっているので、自分より仕事しろぐらいに思ってますがw)

 

ただ、役職や部署の違い≒自分自身の偉さだと思っている人が上司になるときついですよね…。

それこそ、周りの部署や関係者といい関係性が築けないし、シナジーが出せない。

 

まぁ、上司に限らず周りとうまく(特に社外の関係者)人間関係を築いていけるというのは社会人の重要な要素の一つですよね。

 

3.リーダーシップの構築 

さて、実際にリーダーシップを構築するうえで、どのようなことを心がけるのがいいのか。

 

いくらロジカルシンキングが得意でも、エクセルやパワポづくりがうまくても、相手を動かせなければ戦略は実行できないからだ。リーダーに必要なのは、思考力でもビジネススキルでもない。自分とは違う考え方や感じ方にも積極的に寄り添い、信頼を構築する能力なのだ。

 

んー、深いですね。

実際に著者も苦労したよう信頼を構築すること。 

 

言葉にすると簡単なんですけどね、実に難しいw

でも、部下として下から見ていてもそう感じます。

 

もちろん、頭のいい上司であるほうがいいに越したことはないですが、それ以上に人として信頼できるかのほうが重要ですよね。

極論を言ってしまえば、能力が全くなくても人として信頼できる上司のほうがその逆より何倍もいいですよねw 

 

短所に注目するリーダーは、自分も周りも疲れていく。会社としても成長できないだろう。リーダーがすべきはあら探しではない。足りないものに目をやるのではなく、その人や組織のいちばん尖った部分をもっと尖らせることこそが、リーダーの仕事だ。

 

長所を伸ばすこと。

これについては自分の立場から言えないですねw

もちろん、短所ではなく、長所に注目してもらえるのはとてもありがたいですけどね。

まぁ、短所と長所を把握してくれることは嬉しいですし、それについての評価があればなおさら有難いですね。(もちろん、短所も長所もです)

 

4.仕組みによる組織作り

仕組み作りはとても大切ですよね。

これは自分の最初の上司に教えてもらったことでもあります。

自分自身の仕事を仕組み化しなさいと。

 

例えば、新人のときにあるあるだと思うのですが、お願いされた仕事を忘れてしまうこと。

そのためにTODOリストを作る。

また、3分で終わる仕事はTODOリストに入れるのも面倒だろうから入れずにすぐやりなさいと。

これはいまでも自分の仕事の仕組み化の一つとして使っています。

 

この本ではその仕組み化によって個人を怒らないというところまでに言及しています。

 

原因は、「人」でなく「社会」にある。その社会の「仕組み」にある。だから、社会学的なマネジメントは「個人を怒らない」のだ。社会学的な考え方を用いれば、個人にカリカリする時間があったら「仕組み」をよくすることに時間を使ったほうがいいと判断する。新サービスの導入に失敗したら、犯人探しではなく原因探しをするわけだ。それに、社員の失敗は自分の組織づくりの不手際。ミスをした個人に怒ることは、天に向かって唾を吐くようなものでもある。

 

これはとても理想的。

まあ、このレベルはやっぱり社長であったり役員クラスの人達の視点とも言えるかなとは思いますけどね。 

けれど常に仕事を仕組み化していく意識は持ちたいですね。個人として怒られようと怒られなくても…笑

 

 また、人事的な観点として以下のようにも書いています。

 

 「当人の能力に合わせてフォローアップし(Capability)、適切かつ思い切った権限委譲を行い(Authority)、その責任を明確にしたうえで(Responsibility)、納得のいく評価とフィードバックが高頻度でなされる(Evaluation)こと」この4つが揃ったときに初めて「ケアができている」

 

これも特出すべき話といったわけでもなく、ある意味よく聞く話ではありますね。

ただ、こうしてくれると下としてはとても嬉しいだろうし、やる気もでるだろうなと思う。

今の職場と照らし合わせるとこの辺りは全くできていないだろうな…(全てが全てダメな部分ではなく人事評価制度という点ではですね。)

 

 実はこの本の中で個人的に一番インパクトを受けたのは下の内容。

すべての仕組みは、その会社のオーダーメイドであるべきなのだ。

エクセレントカンパニーの本を読むときや他社の先行事例を参考にするときに必要なのは、「なぜこんな仕組みをつくったのだろう?」「この仕組みの本質はどこにあるんだろう?」と考える姿勢だ。どんな文化を持っていて、何を目指しているのか。この制度で社員にどう影響を及ぼしたいのか。うちだったら、この仕組みに類するのはどんな仕組みか

 

そうなんですよね。

いくらどんなに本を読んで、それをそっくりそのまま真似たりうつしたりしてもうまくいくわけじゃない。

結局、数学の答えだけ暗記しても仕方ないのと一緒で、公式とかを覚えてそれを問題にあてはめて解いていかなきゃいけない。

ただのまねっ子では解決しないということですね。

けれど、重要なのはだからといって公式を学ぶ必要がないわけじゃないこと。

どんな仕事でも学ばずに、経験だけでやっていると限界が来るんじゃないかとも思っています。

 

5.ビジョンの共有

これもかなり個人的にはモヤモヤしていたものがスッキリとしました。

ビジョン、戦略、戦術とそれぞれの決定について。

 

ビジョン:どの山を登るか(大きく目指すもの)

戦略:どのルートで登るか(ビジョンを達成するための方法)

戦術:そのルートをどうやって登るか(戦略を実行するための具体的な方法)

 

事業について話をしていく中で、結構上司と話が噛み合わないことが多く、なんでだろうなぁと思っていたんですが、その一つにビジョンと戦略と戦術をお互いに共有せずに話していたなと。

また、今話しているのがどのレベルの話をしていて、ビジョン、戦略、戦術を誰が決めて検証していくのかというのが認識できていなかったことに気付きました。

 

また、ビジョンを決める考え方についても、 

 

ビジョンは次の3点からなるトライアングルの中にあると考えている。

①会社の「強み」と「らしさ」(どんな会社か)

②時代の流れ(これからの世の中はどうなるのか)

③経済性(儲かるか)

 

この大きな枠組みの考え方は面白く、参考にしていきたいと思いました。

 

6.まとめ

かなり個人的には今の自分がモヤモヤしている課題解決のヒントになるものが多く、すごーく参考になりました(結果として、こんなに長い記事に…w)。

同時にミスターミニットのお店を見るとちょっと興味深く見ちゃうようになりましたw

そういう意味でも本書の影響力は凄いですよね。

 

自分は30代で会社によっては同世代でマネージメントを任されてる人もいるだろうし、自分もいずれ任されることになるとは思います。

そういったことを考えた時にマネージャーになった時に困らないように学ぶ本としてはとても良書だったなと。

 

もちろん、自分よりも若い人にも気付くことの多い本でしょうし、今マネージャーの人にも読んでほしいオススメの本でした。