三井物産の代表取締役、国鉄の第五代総裁を努めた石田氏の伝記的な本。
実はこの方のことを全く知りませんでした。
たまたまKindleでセールになっていたのと、何より題名で即決しましたw
「祖にして野だが卑ではない。」
かっこいいですね。
一度は言いたいセリフの1つですね。
内容としては石田氏の小さい頃から亡くなるまでを描いた伝記であり、石田氏の人となりが強く伝わってきましたね。
特に戦前から戦後の動乱の中、三井物産で仕事をしてきたということで、相当タフな人物だったんだろうなと。
同時に、サラリーマンの自分から見ても、これだけ偉い人でも途中左遷にあったり、低い評価にあったりと、ある意味サラリーマン人生なんてそんなものだよなぁと気が楽になりました。
「私は低姿勢はきらいだなあ。低姿勢をとる必要もないもんな。私の柄に合わないですよ。へんに威張るなんということはないけれども、なにも自分を卑下して下げなくてもいいところを下げるなんてことはできませんよ」と言うように、誰に対してもズケズケと言う。
それでいて、石田閥みたいなものは作らなかったらしいです。
ある意味、かっこいい男の在り方の一つを地で行く人だったのでしょう。
ただ、仕事人としては尊敬できるし、凄い人なのでしょうが、家族としてはなかなか大変だっただろうなとw
何より、毎朝同じ時間にきちんとした服装で朝ごはんを食べなきゃいけないとか…恐ろしいです…ましてや酒も飲めないなんてw
まあ、人間誰しもスーパーマンではないのでそんな欠点があるのも可愛いかもしれませんね。
戦前から戦後にかけての社会がどのようなものだったのか垣間見れて面白かったです。