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MOOCは今後の教育革命となりうるか?【読書感想】ルポMOOC革命無料オンライン授業の衝撃


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久しぶりのブログになってしまいました。

今回読んだのはこちら。

 

  

このコロナ禍において今回最も問題として上がってきたことの一つが「教育」の問題だったのではないかと。

各種教育関係機関だけでなく個人においても色々な人がYouTubeで「教育」に関わるものを発信しています。

もちろん、学校教育だけでなく、生涯学習においてもそうですね。

 

さて、そんな中でオンライン教育を一度頭の中で整理したいなと思い、読んだのが今回の本。

実際にはルポというところもあり、オンライン教育の現場の熱が伝わってきて、いい意味で意図しない熱さが伝わってきました。

 

 

 

1.MOOCとは

MOOCとはMassive Open Online Coursesの頭文字を繋げたもので、ムークと呼ばれています。

正直言うと、MOOCという言葉を知ったのはつい最近でした。

まあ、世界的にも2012年ごろからアメリカで始まったというところなので、結構前からあるんだなという印象でした。

 

MOOCの土台となった概念として「オープンエデュケーション」という動きがあります。

「オープンエデュケーション」とは、教材や講義ビデオをウェブ上で(無料)公開し、より多くの人が教育の機会をつかめるようにする取り組みのことを言います。

 

MOOCとオープンエデュケーションの違いは余り本書で厳密に使わけがされているわけではないですが、「オープンエデュケーション」はウェブ上で広く教育に関することを公開することであり、ムークはオンラインでの無料講義といったところでしょうか。

 

MOOCの何が凄いのか?

修了証が発行される

MOOCのすごい点の一つとしては、修了証が発行されるという点があります。 

ムーク以前のオンライン教育では、いくら学んでも、その努力と成果を第三者に示すことが難しかった。しかし、教授の名前と大学名が入った修了証であれば、就職活動で使える。―そんな期待がアメリカでは生まれていた。

これは、現在有料化していて企業の就職などに使用できるようにしているようです。

確かに、いくら学ぶのは自由だと言いながら、何かしら目的(就職や社内でのスキルの提示)があって学ぶわけだから、修了書が発行されるのはありがたいですよね。

結局、英検なんかもそれを学んだスキルの証明書なわけですから。

 

②ウェブ上のディスカッションフォーラムが凄い 

今の若者にはネットでの質疑にまったく抵抗がない。米国の生徒が勉強していてどこかでつまずいても、同級生が寝入っている米国時間の深夜3時ならだれにも質問できない。でもフォーラムに質問を書き込めば、昼間の地域、例えば日本から親切な誰かが答えてくれるのです。

確かに、不明な点があったら、いままではクラスの友人とかに聞いていたことも、いつでも解決できる。

しかも、こういったことに自主的に参加している意欲の高い学生であれば、より回答が早いでしょうしね。 

また、何より、ディスカッションフォーラムは担当教授によって管理されており、議論を活性化するために教授自身や大学院生らも参加することが多い。また、どの受講生が書き込んだのかの記録も残るため、試験の解答を教えるような不正は起こりにくい。

そして、こういった仕組化で回答正当性が担保されているところもさすがだなと。

 

③学習ビッグデータへの期待

エデックスはあらゆる種類のデータを回収している。それは膨大な量だ。一人ひとりの受講生がいつ講義ビデオを見始めたのか、いつ見終えたのか、彼らの回答の正誤、動画を見た時間など、すべてわかる。これらを分析し、どのように学んだ生徒がどのような成果を生んだのか、何が学習には重要なのか、よりよい教材にするにはどんな改編が必要なのかを知ることができるのだ。

これは、いわば学び方を新しく分析していくということでしょう。

確かに、学び方って確立されているようで確立されていない気がしますしね(実際に、英語学習の本なんて書店にたくさん置いてありますしw)。

自分の経験からも「知識」は確立されていますが、「学び方」というのが確立されていないのも教育のひとつの問題であるかと思います。

これがもとになって効果的な学び方がうまれてくるといいですよね。

 

 

2.世界の動き

2012年に一般に向けて提供されるようになったMOOC。その中で代表的なプラットフォームはいずれもアメリカに3つあります。

  • エデクッス(マサチューセッツ工科大学とハーバード大学が共同設立した非営利の教育機関)
  • コーセラ(ベンチャー企業)
  • ユダシティ (ベンチャー企業)

このコーセラ、ユダシティの凄いところは知識産業である教育機関の商品である「講座」を無料で提供すること。

 

本来、「講座」を「商品」として提供することで(一部、学歴もだけど)成り立っているビジネスモデルであるはずなのに、その「商品」を「無料」で提供することはかなり謎だなと。

 

このあたり、どのようなビジネスモデルなのかというと。

 

  1. 人材紹介業
  2. 「21世紀型教科書」としての販売
  3. 修了証の有料化

 

の3つがあげれられるのでしょう。

 

いずれも、3の修了証の有料化以外は全く新しいビジネスモデルですよね。

特に人材紹介業という部分はかなり納得感がありました。 

まあ、実際に日本企業にこういった考え方が根付いているかというと疑問点ではありますが…。

 

 

3.学校の授業はなくなるのか?

このままMOOCが発展していった場合に、学校の授業(特に大学)が不要になるのではないかとも思えます。

しかしながら、むしろ現状ではMOOCを利用したブレンドモデルを行っている教育機関も増えてきているらしいです。

 

ブレンドの具体的な方法は、「反転授業」や「反転学習」と呼ばれ、米国では大学だけでなく、小中学校や高校にも広がっている手法だ。学生はオンラインのビデオを利用して、従来は教室で受けていた「講義」を自宅で視聴し、自宅でしていた「練習問題」に教室で取り組むのだ。

 

確かに、この方法は画期的だなと思います。

実際に自分の経験から言っても通う公立学校の先生によって、教え方のうまい下手は必ずありますからね。

 

しかも、大体時間がかかるのは「解けない問題が出てきたとき」。

これを教えてもらえる時間を割けるのはいいことだと思います。

まあ、もちろん家庭によってネット環境や個人の集中力などが異なってくるのでクリアしていくべきハードルは高いと思いますが。

 

また、併せて教員の方々の事務作業が減ることで「教育」に専念できるのでないかと思います。

教育で最も重要な役割を担うのは教師だ。そして教師のすることで最も重要なのは生徒へのフィードバックだ。フィードバックとは、生徒一人ひとりの状況、弱点を把握し、足りないものを補うには、どんな学習が必要なのかを、本人にきちんと説明することだ。一斉講義では難しいが、反転授業であれば、フィードバックに費やす時間を確保できる。

まさに、これは教員でなければできないことでしょう。

 

また、公的な分野におけるこういった動き以外にも、「カーンアカデミー」や「まなびー」、「イーボード」といった民間でも動きが出てきていることも面白いです。 

 

今後、このようなブレンドモデルがどのように活かされていくか楽しみですね。 

 

 

4.まとめ

実は、この本を読んだ一番の感想としては「危機感」でしたw

自分の下の子達はこんな教育の受け方をするのかと…焦りますねw 

ただ、自分よりも下の子達の方が圧倒的に優秀である のは事実だからこそ、自分も負けないように色々なものを磨いていかないといけないなと思います。

 

ネットの世界がついに教育にも適用される時が来ましたね。

自分の予備校時代にはサテライトといった形で録画した授業を受けたりもしていたので、それのWeb版ということであれば全く違和感はありません。

ただ、これが一般的になると自主的に学ぼうとする人とそうでない人の格差は出てきてしまうかもしれないなぁと。

大人ならそれも仕方ないのですが、子供達にはどのように活かしていくか少し考えないといけないかもしれませんね。

いずれにせよ、新しい教育革命が起こることが楽しみです!