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30代共働き庶民のサラリーマンです。育児と趣味(ファッション・読書・映画・旅行・アウトドアなど)と時々仕事についての覚え書き。

ふるさと納税について思ったこと【生活】所沢市の返礼品廃止について


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昨日確定申告をしましたという記事を書きましたが、ちょうどヤフーニュースを見たら所沢市が「返礼品廃止」という記事が掲載されていたので、自分なりの感想を書いておこうかと。 

 

<ふるさと納税>埼玉県所沢市が返礼品廃止 税収は「赤字」 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

まあ、記事の通りに引用すると「約3800万円(378件)の寄付を受ける一方で、寄付に伴う税額控除申請が約1億7800万円に上り、差し引き約1億4000万円の「赤字」を記録した。」だそうです。

 

自分はこれを見たときに「面白いな」と思ったわけですが。

 

一応、感想を書く前に自分の理解をまとめる意味でもふるさと納税について記載しておこうと思います。(間違っていたらすみません。)

 

 

所沢市のふるさと納税の状況は?

  1. 「寄付に伴う税額控除申請が1億7800万円」とは所沢市民がほかの自治体にふるさと納税をしたため、何もしなければ所沢市に納められる分であった1億7800万円が、所沢市に入ってこなくなってしまったということ。
  2. 約3800万円の寄付というのはふるさと納税として、所沢市に入ってきたお金(寄附金)ということ。
  3. ちなみに差し引き約1億4000万円の「赤字」という部分はちょっと正確ではないかなと思う。

「昨年度から寄付金の40%相当の額の返礼品を用意。」と記事にはあるため、寄附金の40%はふるさと納税の返礼品を製造している事業者に支払われていることになる。

 

つまり、取り分としては以下の通りになる。

A.事業者取り分=3800万円×40%=1720万円

B.所沢市の取り分=3800万円ー1720万円=2080万円

C.全体収支=2080万円-1億7800万円=▲約1億6000万円

(何か間違えてたらごめんなさい・・・)

 

おそらく、記者の人もわかっていたとは思うけど、より読者に分かりやすくというでこのように記載したんだと思う。

 

ふるさと納税設立の目的は?

総務省によるとふるさと納税は3つの大きな目的があるそうで。

 

  • 第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
    それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。
  • 第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
    それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。
  • 第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
    それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

(引用:総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税で地方創生

 

第一と第二は「納税者側」の立場。第三は「自治体(地域)側」の立場で書かれていますね。

特に自治体がふるさと納税を活用する理由には2つの側面があると思っていて、一つはもちろん寄附金競争。多くの寄附金をGETして財政を豊かにしたい。

 

もう一つは、自治体のPR。これは具体的には自治体の政策や地域の観光・産品のPRがあると思う。

一見、すごくいい取り組みだけど実はこの辺りは本来的には賛否が分かれる箇所が出てくると思う。

それは「返礼品」については自治体側が買い取っていることだ。ものすごく悪い言い方をすると税金を特定の事業者に使っているということだ。これが特に問題にならないのは納税者(寄付者)個人のメリットが大きいからなのかなと。 

 

と、「返礼品」を行うことを悪く言ってみたけど、実際の今の地方創世の流れの中では上記のことは何もおかしくはないと思う。旧来の行政は平等が原則だったけど、新しい行政は「やる気」のあるところや「強い」ところに資源を投下し、街としての差別化を図っていっているからだ(もちろん経済政策についてはです。)。その差別化をシティプロモーションと絡めて、街をブランド化していき、人の交流をはかり、街全体の活性化につなげていく。

だから、特段この「返礼品」制度については悪いことだと思っていないし、むしろ賛成だと思っている。(恐らく大部分の世論もこの方向には賛成だと思う。そうじゃないと、制度自体がもっと叩かれているだろうしね)そこで、自分としては疑問が出てくる。じゃあ、なぜやめたの?

 

なぜ所沢市は「返礼品」制度をやめたの?

さて、ここで最初に戻るのですが、なぜ所沢市は「返礼品」制度をやめたのかなと。

記事に掲載されている通り、単純に赤字だからやめたわけではないと思う。だって、さっき記載したけど、事業者の取り分を除いても所沢市に2080万円が入ってくるわけだから。 

むしろやめると面倒なことの方が大きい。きっと一部の人からもなんでやめるんだってクレームもくるだろうし、一般的には他と同じことをやっているほうが叩かれない。

 

じゃあなんでだろう?

 

もちろん、市長の言っているとおり本来の趣旨と外れており、それを是正したいというのもあるだろう。ただ、それだけではなく、競争相手を変えたかったのかなと。

納税者の中には本当に政策(使われ方)を考えて、ふるさと納税(寄付)する人もいるだろう。そういう人たちにとっては「返礼品」で選ぶのではなく「使われ方」で選んでいるのだという自負がある。そして、所沢市の決断は興味をひかれるところであるし、そういった理念に賛同してふるさと納税をしてくれる可能性もある。

 

ある意味、自治体側が選んでもらうための取組みの一つではないだろうか。

まあ、そこまで検討していたかどうか分からないけどそうなったら面白いと思う。

簡単にまとめるとこんな感じ?

 

〈従来〉

ターゲット→返礼品目的の人

競合他社→たくさん

ポジション→負けている

〈今後〉

ターゲット→理念に賛同する人

競合他社→少ない(潜在的には多いけど)

ポジション→先駆けて実施

 

さて、今年度の結果がどーなるのか楽しみですね。とまあ、自分のふるさと納税への意識の低さを反省しつつ書いてみましたw