なすが食べられるようになりました。

30代共働き庶民のサラリーマンです。趣味(ファッション・読書・映画・旅行・アウトドアなど)と時々仕事についての覚え書き。

アベノミクスに対する評価の一つとして。【読書感想】武器としての経済学

最近は日本が経済的に低迷しているということもあり、政策と経済対策はセットですよね。

そのため、ニュース何か見ていても政策とセットで経済について語られることが多く、これは経済について勉強しなければなという思いから、経済系の本を読むことが増えてきました。

 

そんな中、今回読んだのはこちら。

武器としての経済学

武器としての経済学

  • 作者:大前 研一
  • 発売日: 2017/08/28
  • メディア: 単行本
 

大前研一さんの著書ですね。

発行が今から3年前ではあるのですが、コロナ以前の流れを知るには最新でなくてもいいかなと思い購入しました。

実際、十分すぎるほどでした。

大前さんの本は結構好きなのですが、相変わらず大前節は衰えていないですねw

 

それでは、以下メモと感想です。

 

 

1.日本の金融政策について(現安倍政権のです)

アベノミクス3本の矢というのは、

  • 大胆な金融政策
  • 機能的な財政政策
  • 民間投資を喚起する成長戦略

です。

 

ちなみにこれを書いている今日現在、ちょうど緊急事態宣言解除に伴い、3つの経済対策?が発表されていましたね。

 

ちなみに新三本の矢は

  • 希望を生み出す強い経済
  • 夢をつむぐ子育て支援
  • 安心につながる社会保障

です。

 

実際にこの中で実感として成果が出たと言えるのは、成長戦略における観光業ぐらいな気がしています。

あとは雇用の延長ぐらいですか?

まあ、このあたりは経済の勉強も兼ねて時間があれば、自分なりに分析してみたいですね。

 

さて、今回の本書についての前半はこのアベノミクスについての政策に対しての大前氏による指摘及び評価といったところでしょうか。

 

2.アベノミクスの金融政策について

これについて大前氏はアベノミクスの考えの元になっているケインズ的なマクロ経済は終わったと言っています。

そもそも百年前の理論を使っており、全くアップデートされていないと…(手厳しいですね)。

 

さて、実際に具体的に見ていきましょう。

①円安は日本経済にほとんど影響を与えていない

これについてはそうなのかも?ぐらいにはうすーく思っていたのですが、凄くスッキリしました。

経団連も政府も円安にやたら誘導したがるなと。 

確かに単純に考えれば、円が安くなれば海外に安く輸出できることから、価格競争で勝るため円安が良い。

というのが通説ではありました(実際に自分が受験勉強で習ったのはこの辺りの考え方)。

 

ただ、一方で円高であれば輸入するものは安くなります。

 

じゃあ、実際にどっちがいいのかなと??

 

これについて大前氏は、

  • 日本企業はグローバル化していること、また企業努力のため円高体制をつけている
  • GDPに占める貿易の割合における輸出依存度と輸入依存度の差に対する為替の影響度は、全体で見ればわずかである

という理由で、あまり関係ないと伝えている。

 

実際に確かにそうだよなと思います。

まあ、企業によっては日本で製造していて輸出の割合が高いとなると、円安の恩恵を受けやすいでしょうけれども(実際にそんな企業は多くない感じがしますが、どうなんでしょう)。

 

むしろ、円安であることにより海外観光客にとっては嬉しいことであり、観光業の促進のためということであれば割と納得がいきますけどね。

 

というわけで、10円単位の上下ではそんなに大差が出ないのであれば、個人的には海外旅行で得をする円高になってくれたほうが嬉しいですw

 

 

②インフレ期待による需要喚起は日本人の精神構造にない

「2%の物価目標を達成する」というのは黒田日本銀行総裁が常に目標に掲げているものですよね。

ちなみに全然、目標が達成できていないみたいですが…この責任は誰のせいなんでしょうw

 

↓ちなみにこのNHKのサイトが分かりやすかったです。

どうして2%?おしえて日銀の物価目標 |サクサク経済Q&A| NHK NEWS WEB

 

さて、これについても大前氏は以下のように説明しています。

黒田総裁は、デフレから緩やかなインフレへと期待を変えて、消費や投資を促して需要の拡大につなげる。

近い将来、モノの値段が上がるのだから、上がらないうちにモノを買ったり、投資したりするはずだ、という理屈である。だから金利を下げて市場にマネーを投入すれば景気が良くなると考えているらしいのだが、この21世紀に100年前のカビ臭い理論を持ち出してきたことに驚く。

現在の日本には「いま買わないと損だ」というものはないのだ。

 

確かに、実際にはどんどん値上がりするか今のうちに買っておかなければみたいな空気はないかなと思います。

正直、家や車もみんな割とタイミングが来たから買う程度なのではないかなと。

 

これはマイナス金利政策においても同様のことが言えるかもしれないですね。

マイナス金利だから家を買うかと言われると、タイミングで検討し始めるとしか言いようがないですから。

 

実際の目的としては、よく言われるインフレすることによって国の借金を減らることができるというほうが目的として適っている気がしますが(個人的には、年金などの価値が減って、貧しい人がより貧しくなりそうな気がして、インフレもどうなのかなとは思いますが)。

 

 

③日本の株価は日銀とGPIFによる官製相場

官製相場と揶揄される日本の株価ですが、どうなんでしょう。

 実際にコロナショックにおいても下げ止まった感がありますが、個人的にはもっと下がってもかしくないのではないかなと思っていました。

もし、これが官製相場により支えられているとしたらどうなんでしょう。

 

そもそも株式とは、「企業が将来得るであろう利益を織り込んだ現在価値だ」。その定義に戻ると、日本の上場企業の中に今後の成長=株価が上昇する、と見込める企業がどれだけあるだろうか?残念ながら、ほとんど見当たらないと私は思う。

また、日銀とGPIFがインデックス買いをしているため、経営者は株価をあげるために自社の業績を上げようと必死で努力するというモチベーションがあまりなくなっている。逆い、自社の経営的な悪材料は積極的に公表することを避けるなど、できるだけ目立たないようにしている会社ばかりだ。

 

結果として、経営に切れ味がなくなってくる懸念があるということでしょうか。

ある意味、どんどん社会主義化してしまっている気もしますが…。

 

公的マネーによる「官製相場」は、これまで世界でも成功例がほとんどない

 

んー、まあ普通に仕事で考えても歪んだことを行うとどこかで必ずひずみが出てくると思います。

今回の「官製相場」が失敗に終わったときに一般市民に及ぼす影響についてはちょっとゾッとしますよね。

 

 

④景気はみんなのフィーリングで決まる

これは、結構面白かったです。

確かに景気って景況感と言われることが多く、実際に景気が良くなったとみんなが思えば景気は良くなったということらしいです。

なんともあいまいなことにびっくりしましたw

 

また、話題だったオリンピックについてもロンドン五輪やリオ五輪については景気が良くなるどころか、五輪後は大きく落ち込んでしまったらしいです。

インフラ投資といっても新興国ではあれば大きな期待はできるものの、東京五輪について言えば無駄なものを作っている税金の無駄遣い割と今後の使い道が限られているものが多いような気がしますしね。 

 

 

⑤税制について

消費税が10%に増税される前の著書であるので、消費税が8%の時での話であるが参考になりました。

消費税10%については、自分のお財布は痛むけれど、日本の国におけるサービスを考えたら 仕方ないかなとは思っていました。

ただ、一方で法人税減税についてはんーという感じです。

トリクルダウン(今はあまり聞かれなくなったけど)や外国企業の進出を呼び込むことから、推進されていたかと思いますが、実際結果はどうだったんでしょう。

 

シンガポールは17%、韓国は10~22%、ベトナム、タイは20%、ことごとく日本より低く、労働賃金も日本より安価だ。外国企業がわざわざ日本を選ぶ理由があるとすれば、マーケットが人材に魅力を見出した場合だけだろう。少しぐらい法人税を下げても、大きな変化はないのである。

と、本書にも書いてある通り、法人税減税については結果として日本の運営にプラスに働いたのかは謎ですね。

 

もちろん、日本税収のことを考えなければ、法人税はなくしてしまって企業誘致に繋がるかもしれませんが、そういわけにもいきませんからね。

 

また、法人減税した税収分はどうしたのかなと。

これの代替として消費税増税だとしたら、経済弱者への負担を増やすことになりますし、どうなのかな~と思ってしまいます。

 

個人的には、法人税を引き下げるよりも、より労働環境が改善されるなどの施策にお金を使うことで、「高い金をとるけどサービスはいいよ」みたいなほうに舵を切っても良かったんじゃないかなと思いますが…まあド素人が思いつくことは偉い方々は思いつかれているとは思いますがw

 

もちろん、今後については大前氏が述べているように税制を変更していくことも大切だと思います。

 

 

 3.まとめ

アベノミクスに対する大前氏の意見が書かれており、現政権の政策に対する一つの回答して分かりやすかったです。 

もちろん、推進されてよかった部分もありますし、評価されるべき政策も多くあるでしょう。

それ以前に、自分みたいな素人が好きかって言いやがってみたいなところはあるかと思いますがw

現在(コロナ前の)の日本の経済政策がどのような考え方において主導されているのか知るのにはわかりやすくおススメです。

ちなみに感想では、現在の日本経済の分析についての部分しかあげていませんが、今後の日本についても提言も書かれているので勉強になりますよ。

そういえば、アベノマスクの第3番目の企業の件はなんとなく国会でもマスコミでも有耶無耶に終わった感があるけど、どうなったんだろうか…。

 

 

 

 

 

 

経済対策の重要性とともにコロナを「機会」にできるのか【読書感想】コロナショックサバイバル 日本経済復興計画

緊急事態宣言が一部地域で解除され、また少し動きが出てくるのでしょう。

アフターコロナについて、色々予測がされていますが、今回はその1冊(知り合いが紹介をしていてちょっと興味がわいたというのもありますが)。

 

 

結構予想していた内容とは違っていましたがなかなか勉強になりました。

本書の著者は企業の再生の第一人者であり、企業の再生に対して行政、企業がどのようにしていくべきなのかが論じられています。

 

 

1.コロナとの闘いについて

新型コロナウイルスとの闘いについては収束の兆しが見えてきていますが(5/17現在)、このまま完全に収束とはいかないのではないかと考えています。 

新型コロナウイルスとの闘いはグローバルスケールで長期戦の様相である。ほかのウイルス性疾患のパンデミックと同様、一定程度の集団免疫の形成とワクチンや抗ウイルス剤の開発と普及で爆発的な感染と重症化をコントロールできる状況になるまで落ち着かないであろう。

本書に書いてある通り、一定程度感染者がいる中で、「集団免疫の形成」と「ワクチンや特効薬」が普及できるまでは完全に「通常の生活」に戻ることは難しいのではないかと思います(通常の生活が=今までの生活となるかどうかは分かりません。)。

 

また、今回のコロナウイルスにおいてはやはり「生命」と「経済」の両方を優先しなければならず、そこの線引き及び対策が難しいと感じています。

 

「生命」が優先されるべきは最もなのですが、「経済」が停滞すると「経済」によって「生命」が危機に追いやられる人が出てくるということ。

 

今回の本書においては新型コロナに対する医療や予防などの「生命」的な対策というよりも、「経済」的な対策について論じられております。

 

そして、経済対策についても守るべきものは2つだと明確にしています。

  • 財産もなく収入もない人々の生活と人生
  • システムとしての経済

これはその通り、ですよね。

 

実際、本書で述べられている通り、緊急に作った緊急の対策としては上記2つに対応しており、限られた時間の中で頑張って作成した対応策と言えるでしょう。

 

2.L→G→Fの順番で経済は危機に陥る

ここが凄く分かりやすかったですね。

よく、今回のコロナショックがリーマンショックと比較されるのですが、本書では以下のように分析をしています。

時間軸的にはL(ローカル)な経済圏の中堅・中小のサービス業が打撃を受け、次にG(グローバル)な経済圏の世界展開している大企業とその関連の中小下請け企業へと経済収縮の大波が襲っている。この段階で衝撃を受け損ねると、次は金融システムが痛んで今度は金融危機のF(ファイナンシャルクライシス)の大波が起きかねない。

リーマンショックの場合は金融危機のFから始まった経済危機であり、今回のリーマンショックはその逆であるということ。

つまり、L(ローカル)→G(グローバル)→F(ファイナンシャルクライシス)の順に危機が起きていく。

これは、なるほどなと。

経済危機というと金融危機と企業への打撃(実体経済ですかね?)を一緒に考えてしまうところが多く、さらにローカルとグローバル企業で分けて考えるところは勉強になりました。

確かに、今回のコロナショックで株価はそこまで落ちておらず、かなり疑問ではありました。

もちろん、企業の決算が出れば株価もダメージを追うでしょうが、そこに「時間差がある」ということなのでしょう。

 

ちなみにL型産業のポイントとしては、

  • 観光、宿泊、飲食、エンターテイメント、(日配品、生活必需品以外の)小売、住宅関連などのローカルなサービス産業
  • 国のGDPの約7割を占める
  • 非正規社員やフリーターの多い産業

と本書では書かれています。

 

正直、L型産業群が国のGDPの7割を占める産業になっているとは知らなかったです(本書ではデータがないため、何が7割なのかが詳細にわからず残念でしたが)。

 

また、ニュースでもよく報道されている通り、中小企業は体力(キャッシュ)がないこと。

このあたりが、今回のL型産業群が一番最初にダメージを受ける理由の一つでしょう。

 

また、対応策の一つとして「融資」と「出資」の2つのお金が必要であるというところが、とても参考になりました。

個人的には「融資」の枠を広げて、稼いだら返すというのが資本主義的な考え方なのではないのかなと思っていた節がありました。

しかしながら、「融資」だけではやはり借金が拡大しすぎるてしまう可能性があり、そうなると将来的にじわじわと首を絞めることになってしまう。

そのため、事業継続の「つなぎ融資」と例えばリストラのための退職金などといった払いきりで返ってこない資金使途については「出資」が必要になると。

 

そういう意味では、今回の国の動きとしては悪くないのではないかと考えます。

しかしながら、手続きや入金についてはスピード感が足りないという指摘もあります。

この辺りは、難しいところですよね…不正で受け取ろうと人達も出てくるでしょうし。

過剰な出資は長期的に国の首を絞めてしまいますし。

この辺りは、極めて難しいかじ取りだなとは思いますが、今回においては可能な限りスピード重視で行って欲しいですね。

 

ただ、本書では

同時に政府が支援介入する際には思い切り大介入し、一方で危機が収束した後はメリハリの効いた鮮やかな撤収を行うこと、そして対策自体にゾンビ温存の副作用を最小化する仕組みをビルトインしておくことが重要になるだろう。

と記載がある通り、政府が支えるときは支える、危機が過ぎたら撤収するということを重要視しています。

 

このあたりは、さすが著者が再生のプロであるからこそでしょう。

いつまで政府が支援し、介入するか。

これも今後しっかりと明確にしていく必要があるでしょう。

 

3.修羅場の「べからず」集

本書では、修羅場の「べからず」集として以下の通り記載しています。

  • 見たい現実を見る経営
  • 精神主義に頼る経営
  • 人望を気にする経営
  • 衆議に頼る経営
  • 敗戦時のアリバイ作りに走る経営
  • 現場主義の意味を取り違える経営
  • 情理に流される経営
  • 空気を読む経営

自分の働いている職場はどうなんでしょう。

まあ、全てに当てはまていないとは言えないですねw

 

逆に言えば、コロナの対応を機に評価をあげている吉村さんなんかは、「べからず」集に当てはまっていないといえるでしょう。

実際に、吉村さんの政策がベストな政策であるかどうかは、コロナが終息した後でないと判断はできませんが、現状としては「納得感のある」政策であるのではないのでしょうか。

 

それに比べてちょっと国政のグダグダ感はちょっといただけないですね。

頑張っている人達(もちろん官僚や政治家も含みます)のやる気を削いでしまいます。

 

4.まとめ

もう少し、経済についての大きな動きを論じているかと思いましたが、意外と経営に踏み込んでまで記載されていました。

やはり根本としては、今回のコロナを機に組織の基本的な形を変えていけるかが大切になってくるなと(もちろん、コロナ前から日本経営では立ち行かなくなると言われてきていましたが)。

もちろん、それに併せて個人の行動変容も必要になってくるでしょう。

まずは自分達が「今」できることに注力していきたいですね。

今回が「TA(turn around)編」で次作が「CX(corporate transformation)編」とのことらしいですが…買っちゃうだろうなw

 

これもまた最高に面白い!【読書感想・漫画】アルスラーン戦記(漫画:荒川弘)

前回、田中芳樹さん原作の「銀河英雄伝説」がめちゃくちゃ面白いと書きました。

記事はこちら↓

www.nasutabe.com

 

そう、再び田中芳樹さん原作の漫画をご紹介です。

GW中に自粛で暇だな~と思って漫画をネットで漁っていました。

そしたらあるじゃないですか、田中芳樹さん原作で漫画化されている作品が!

 

小説も漫画もそうなんですが、結構同じ作者の作品を幅広く読むのが好きでして。

映画で言えば、監督や俳優を基準にほかの映画に手を出していくみたいな。

 

そんなこんなで、見つけてしまいました!

アルスラーン戦記!!


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しかも…

 

アルスラーン戦記を描いているのが荒川弘先生じゃないか!と。

鋼の錬金術師が抜群に面白く、何よりヒット作なのにキレイにちゃんと完結させることところが凄く好きでした(もちろん、銀の匙も好きですよ)。

 

というわけで、これは面白いに違いない!!ということでさっそく全巻(最新刊が13巻まで出てます)大人買い。

 

案の定、めちゃくちゃ面白かったです!!

 

 

 

1.アルスラーン戦記とは

アルスラーン戦記とは

田中芳樹さんによるファンタジー小説で、舞台は中世の中東に似た、異世界です。

凄いざっくりいうとドラクエやファイナルファンタジーに近い感じですかね。

主人公はパルス王国のアルスラーン王子ですが、その他の国や部下なども色々と出てきます。

銀河英雄伝説は主に2つ(2人)の対立でしたが、こちらは群雄割拠というか色々な国が出てきます。

それでも混乱せず読めるところがさすがだなと。

ちなみに荒川弘さんの漫画オリジナルキャラクターも出てきます。

 

 

2.登場人物が魅力的

銀河英雄伝説でもそうなのですが、登場人物がそれぞれ魅力的なんですよね。

これは田中芳樹さんの持ち味でもあるのでしょう。

さらに、荒川弘さんが個性的なキャラをより魅力的に仕上げてくれています。

 

味方はもちろんのこと敵ではあるけれども憎めないキャラクターが多く 、色々なキャラクターが今後どうなっていくのかとても楽しみに感じています。

 

もちろん、アルスラーン王子の成長もいいですよね。 

 

 

3. 心理戦が面白い

アルスラーン王子に仕える優秀な軍師のナルサスの戦略が凄いんですよ。

実際に戦争になったときに、やはり戦略が大切なんだろうなと。

むしろ敵側にこんな戦略家がいたら勝てないだろうなと。 

 

実際、戦争において戦略で優を決することって多かったんでしょうね。

また戦争以外での心理戦みたいなところも面白いです。

 

 

4.まとめ 

いやー、本当に早く続きが気になって仕方ないです。

毎回どんでん返しというか、まだまだ回収されてない伏線が盛りだくさんで、早く読みたくて仕方ないです!

最近、読む漫画ないなーと思ってる方や自粛で暇だなーと思っている方にオススメしたい一冊です!

 

 

 

 
 
 
 
ちなみに荒川弘さんの代表作はこちら(どちらも面白いこと間違いありません!)
 
 
 

 
 

 

今の中国、そしてコロナ後の世界の対立とは。【読書感想】中国が世界を撹乱する

野口悠紀雄さんの著書。


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知り合いの人がおススメしていたこともあり、 kindleでいち早く読むことに。

まあ、GWが外出自粛ということもあり、一日であっさりと読めました。

 

内容としては、中国という国に対する現状とそれに対する世界の問題意識といったところでしょうか。

中国に対しては部分的には知識や情報があったものの、それがうまく整理されていて分かりやすかったです。

また、その米中の貿易戦争についても「なるほどな~」と思うことが多くありました。

 

しかも、ちょうど「コロナ禍」での執筆(加筆)であり、これからの「アフターコロナ」を考えるうえでとても参考になりました。

 

 

 

1.コロナが私たちにつきるける問題

コロナが私たちにつきつける問題としては

中国が今後どのような国になっていくかこそが、世界が勅命している長期的な問題の本質だ。

 

基本的な問題は、中国の理念なり国家運営の基本原理が、世界をリードし、世界の標準になれるかどうかだ。つまり、未来の世界において、中国が覇権国になれるかどうかだ。これが、本書の基本的な問題意識だ。

こうした観点から人類の歴史を眺めると、つぎの2つの大きな潮流を指摘できる。第1は、古代ローマ共和国に始まり、アメリカに引き継がれてきた流れだ。自由を重視し、多民族に対して寛容な政策をとる。もう一つの潮流が、中国の官僚国家だ。中華思想の下で、異民族に対して非寛容な政策をとる。

 

分権的で自由な社会を作るのか、それとも、集権的で管理された社会を作るのかが、問われているのだ。

 

実際に、国が発表している数字においてコロナに対する対策において、中国は抑え込みに成功しています(もちろん、原因が中国であることや数字の正確性については考慮せずです)。

もしも、この抑え込みが成功しているということであれば、本書で述べられているように中央主権国家である組織とそれに伴う個人情報を含んだビッグデータの運用が、功を奏したと言えるのでしょう。

 

しかしながら、中国のような規制を敷くのは日本は難しいなと個人的には考えています。

やはり、歴史上(特に第二次大戦)において軍部の暴走があったこともあり、そういった歴史背景を踏まえた上での憲法であり、法律である以上、中国を含めた海外のような政府が個人の自由を完全に奪うことについて、手放しで賛同はできないかなと思います。

 

もちろん、有事であることもありますし、難しいところではありますが、「個人の自由」を奪うことができるような体制をとらせるほど「政府」への信頼感がないというところかもしれません(もちろん、自粛は重要だし、自粛要請とセットでの経済政策も必要だと思います…まあ自分のような外野が口で言うのは簡単ですが…)。

 

その点、ドイツのメルケル首相なんかはそういったことを理解したうえで国民への説明責任を果たしたと言えるのではないかと思います。

 

これについて、自分の現段階の考えとしては段階的にまたは情報の利用をはっきりさせた上で、ある一定の管理された社会は認めざるをえないのではないのかなと思います。

それこそ、「安全のために自由」をある程度犠牲にしていくことにはなると思いますが(行動追跡システムや街の監視カメラの設置など)。

もちろん、このあたりは議論が必ず必要になると思いますが。

 

 

2.中国経済

実際に、本書に中国のITの発展度合いが書かれていたけれど、顔認証からAI、フィンテックや信用スコアリング等々、プライバシーの観点から日本ではもちろん実行は難しいと思われる部分もあるが、圧倒的にITサービスで進んでいたことには驚きでした。

 

また、ジャック・マーのアリババといったIT産業の成長はもちろんあるものの、重工業部門は未だに国営企業であり、その企業の大きさも凄い。

 

何よりも驚いたのは、中国の一人当たりのGDPと日本の一人当たりのGDPとの比較についてです。

2014年から2023年までの年平均成長率を見ると、日本は2.6%、中国は7.8%だ。

仮にこの傾向が将来も続くとすれば、中国の1人あたりのGDPは、2032年に日本のほぼ2分の1になる。そして、中国が日本と同じ豊かさになる「Xデイ」が訪れる。それは2046年だ。これはそれほど遠い未来のこととは言えない。

もちろん、本書に書いてある通り、OECD予測では2060年になっても日本のほうがまだ高い。

 

単純に中国のほうが圧倒的に人口が多いので、GDPが大きいのは仕方ないと思っていたが、一人当たりの GDPまで抜かれるということではわけが違うなと(もちろん、日本が成長していないということもありますが。)

 

もうそこまで来ているのかと結構驚きでした。同時に、本書の指摘に日本の中国の台頭への危機感欠如とありましたが、その通りでしたw

 

ちなみに本書ではアベノミクスについては『何の意味のない金融政策』であり、『新しい産業が登場したわけではない』と厳しく指摘しており、それもその通りだなと思いました。

今回、アベノミクスの目玉である観光政策が大打撃をうけています。

ただ、観光政策自体が間違っているというよりも、観光政策頼み(金融政策も)だったところが良くなかったのではと思います。

観光政策で収入を得る一方、『新しい産業』を生みだしていかなければならないのでしょう(もちろん、経済産業省の方々は色々と考えているとは思いますが)。

 

しかしながら、横に強大な国家がある以上、日本が経済成長を捨ててそこそこの国として生きていくという選択肢は難しいかもしれないですね。

 

 

3.中国の今後

中国が覇権国家になりうるか否かを判断するキーワードは「寛容」(他民族を受け入れること)だ。古代ローマは、それによって強くなった典型例だ。現代世界では、アメリカがローマの考えを引き継いだ。アメリカは世界中の能力のある人々に成功のチャンスを与え、それによって発展してきた。中国はその対極にある。中国は「寛容」の条件を満たしていないので、覇権国家になりえない。しかし、アメリカも中国もこれらの点に関して変質しつつあるのかもしれない。

 

中国の今後については、経済の発展に伴い民主化が進むと思われたが、そうでもない。

 

このままいくと、『データ共産主義が実現し、究極のデジタル独裁者がうまれるか』と本書では警鐘を鳴らしている。

 

正直、中国と米国の覇権争いがどのような決着になるかは分からないけど、少なくとも世の中の趨勢が、今の中国のような言論の自由がない独裁国家であってほしくないとは思う。

 

ウイグル族への弾圧や香港でのデモ弾圧のようなことが当たり前の世の中になるべきではないと思う。

 

日本自体も中国と米国いう強大な国家に挟まれている以上、このままでいられるわけではないでしょう。

 

 

4.まとめ

アフターコロナにくる世界というのがどういうものなのか(もちろんコロナを封じ込める「今」も大切ですが。)。

間違いなく、中国と米国という2大国家のどちらが主導権を握るのかという問題に焦点があたってくると思います。

 

特に中国はコロナ収束後に各国に対してどのような態度をとるのか。

気になるところではあります。

個人的には中国のような言論の自由がない管理社会は勘弁してほしいなとは思っています。

 

 

直近の中国及び米国との対立を学びたい方はぜひどうぞ!

 

新型コロナ対応で試されるリーダーシップ【読書感想】大局観

新型コロナにおいてもっとも顕著になったことの一つは政治家のリーダーシップ。

今回、安倍首相を始めとした国の政治家はもちろんのこと、都知事、県知事レベルから市長レベルまで、国、都道府県、市町村のトップでリーダーシップの有無が大きく現れたと思います。

 

個人的には一番リーダーシップを発揮したのは千葉市長ではないでしょうか。

 

その反対に千葉県知事は大きく評価を落としたと言えるでしょう。

 

そもそもそもそも政治家というのは、税金の使いみちを決定する人達。

誰に何のためにいくら使うのか。

その使い道が国民や県民や市民に納得感のある内容かどうかがとても大切だと思います。

それと同時に、「今」だけでなく「未来」も見通すこと。

単なるバラマキだけでは、次世代への負担が高まるのも事実。

 

平時の時にはどんな人がリーダーであってもそれなりに行政組織や会社組織が機能するのでよっぽどでない限り悪目立ちはしませんが、やはりこういった難局に対しては「リーダーの差」が大きく出てくるところですね。

 

もちろん、自分がこういった時期にリーダーをやれと言われてうまく回す自信は全くないですが(言い切っちゃいましたがw)、冷たい言い方ですが、首長たる人達はそれをするのが仕事ですからね。

 

もちろん、それに見合う報酬は受けていいとも思っています。

そんなことをコロナ対応の中でぼんやりと考えている今日この頃。。。

 

さて、前置きが長くなりましたが今回読んだ本はこちら。

 

大局観 (日経ビジネス人文庫)

大局観 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者:出口 治明
  • 発売日: 2015/08/04
  • メディア: 文庫
 

 

 

ライフネット生命の創設者である出口さんの著書です。

相変わらずの出口さん節というところで、何冊か著作を読んでいることもあって、新しくというよりも改めて勉強になりました。

 

 

 

 

 

1.リーダーの役割とは

組織が危急存亡の際、どちらに行ったらいいかを見極め、メンバーをその方向に進ませるのが、リーダーの役割です。

その通りですよね。

リーダーの役割と言えば、細かく言えばマネジメントやら進捗管理やら組織の士気をあげるやらってたくさんあると思うんです。

(以前に読んでいた本にも書いてあり、もちろん役立ちました。) 

こんなものを読む歳になってしまいました…【読書感想】上司1年目の教科書 自分の頭で考える部下の育て方 - なすが食べられるようになりました。

 

 

見習いたいなあ。【読書録】リーダーの現場力 - なすが食べられるようになりました。

 

もちろん、これらは良いリーダーを構成する要素であり、とても大切な内容です(というか自分のリーダーにはこうあってほしいと思いますし)。

 

ただ、一方でリーダーの存在意義を問われるとまさにこの通りだと思います。

この点で言えば、東日本大震災の際に民主党はリーダーとしての存在意義を示せなかったなと(細かい施策の評価ではなく、イメージとしての評価です)。

 

ちょっと話は変わりますが、こういう時に必ず出てくる政治家の給与返上。

mainichi.jp

 

正直、自分は全く賛成ではないです。

国の行く末を決める人たちには可能な限り優秀な人たちになって欲しいし、給与が低くてお金に困るからといって癒着見たなことも起きて欲しくはない。

むしろ、もっと上げてもいいくらいだとも思っている。

だって、国の税金に対する政治家の人件費なんてたかが知れているはずだから(調べてないから感覚だけど)。

 

そんなことよりも、リーダーとしての力を発揮してほしいと思っています。

国会議員はもちろんのこと市議や県議だってその地域の顔役だ。

自分の地盤(地域)で何ができるか考え、実行してほしい。

議会に出て、質問したり、地域住民の『御用聞き』をやるだけが仕事じゃないと思う。

 

有事の際に地域のリーダーとしての側面を出していってもいいのではないかと。

議会が休みだからこそ、出来ることというのを考えて実行する。

そういった政治家であって欲しいと思います。

地域にカネを引っ張ってくるだけじゃなく。

 

まあ、心情的な部分で一部返納するっていうのはあるとは思いますが。

 

 

2.大局観とは何か

何かが起こったとき、東西南北のどの方向に行けばその組織は生き残れるかがわかる能力、これを「大局観」と言います。平たく言えば「行きたいところがある」あるいは「やりたいことがある」ということです。

組織の方向性を示してくれるということですね。

自分も基本的に上司最も望んでいる仕事は、「正しい決断」だと考えています。

 

さて、大局観を持つためには、

サルが木を登るように、目線を高くすることが必要です。とにかく対象から離れなければ、全体像は見えてきません。そして、そのためには「歴史」と「世界」という縦横2つの思考軸を活用するのが一番です。

これは、よく出口氏がいろんな著書で話されていることですね。

「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」とはよく言われますしね。

 

今回のコロナに対しては世界同時パンデミックというのもありますが、色々なところでこの思考軸は活かされているのではないでしょうか。

「歴史」という点では身近なところでは、トイレットペーパーがなくなるということ。

今の日本人であればみんなオイルショックでトイレットペーパーがなくなったという認識は持っているはず。

そのため、「ああこれはなくなるな」でも「すぐに復活するだろうな」と楽観的に見れました。

 

また、今回のマスクに関する転売についても「台湾」がやはりリーダーシップを発揮して方と思います。問題になってくるのはマスクの「買い占め」よりも転売でしょう。

これをいち早く規制できるようにした「台湾」のIT大臣の手腕はお見事と言わざる負えません。

(ちなみに4月現在、台湾ではコンビニでマスクが購入できる状況とのことです)

 

また、思考軸を持つべきだいうこと。

ちなみに出口氏の思考軸としては…

①人間は動物である

②人間はそれほど賢くない

③人生は「イエス・ノーゲーム」

④すべてのものは「トレードオフ」

⑤「大勢の人」を「長い間」だますことはできない

 

 

②③④はすごく共感が持てます。

⑤については今回、新しい考えだなと思いました。

でも、確かにその通りだなと。

 

商品で言うベストセラーのものでマーケティングがうまく刹那的に売り上げを伸ばすものはあっても、商品の「質」が悪いものはないですからね。

 

 

3.直観について

少し意外だったのは出口氏が直感をもとも信頼できる意思決定の方針としていることでした。

直感というのは、その計算のプロセスを自分でも意識できないスピードで「脳をフル回転させて得たアウトプット」であり、言語化はできなくても、単に直情的に行動するのとはまったく違う性格のものなのです。そして、この直感は「ストックしてある知識や情報=インプット」の量が多ければ多いほど精度が上がります。

なるほどなーと。

直感についてわかりやすく説明されていたのは初めてだったので目から鱗でした。

自分も直感を結構大切にしているほうだったのですが(むしろ学生時代なんて直感だけ生きていた気がしますw)、ビジネスの場に出てロジカルシンキングが全くできていないことですごく苦労しました。

直感の反意語がロジカルシンキングというわけでもないのでしょうか、どこかで直感で動いてはいけないというのが頭の片隅にありました(もちろん、ロジカルシンキングについても学んだので、社会人一年目とおなじわけではないですがw)。

 

ただ、ここで出口氏が言う「直感」はもちろん、ロジカルシンキングの機能を兼ね添えた脳が知識や情報の網をくぐらせることで出した「答え」ということなのでしょう。

自分も「直感」をもっと信じられるように努力していきたいなと改めて思いました。

 

 

4.まとめ

久しぶりに出口さんの書籍を読みましたが、やっぱり面白かったですね。

特にこの時期というのもあるかもしれません。

また、「何か基準になる数字は必ず覚えていて、常にそれと比較するようにしたほうがいい、これが私の考え方だ」と産業技術総合研究所の中西氏の言葉を引用していますが、やはり知識が多いことは(だけではダメだけど)、正しい考え方ひいては決断力の高さにつながるのでしょう。

このあたりは、前回読んだ「欲望の時代を哲学する」でも思ったことですね。

 

社会人の方は一度、読んでみると面白い気づきが得られると思いますよ!

 

 

(続き)「新実在論」はコロナ後の世界を作れるか【読書感想】マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

前回に続いて、マルクス・ガブリエルの「欲望の時代を哲学する」の感想の続きです。

改めて、哲学が勉強不足だなーと痛感しました。

 

さて、今回は「新実在論」についての感想を書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

1.実存主義から新実在論へ

この本では、実存主義から順を追って、新実在論までの流れを書いてくれています。

しかしながら、自分の哲学に関する知識がなさ過ぎてちょっと流れをここで一度、整理したいと思います。

間違っていたらすみませんw

 

①実存主義(WW2後)

(自分の人生以外に自分の人生に意味を与えるものは何もない)

②構造主義(1960年代)

(家族、場所、文化などの様々な要素からできあがった構造が、人生に意味を与える)

③ポスト構造主義(1960年末)

(歴史の流れを完全に変えよう)

冷戦

④ネオリベラリズム(1980年代)

⑤ポストモダニズム(1980~90年代)

(完全なる自由という希望を持って、全てを破壊しよう)

⑥相対主義

(全ての意見は他の意見と同じくらい良いものである)

⑦新実在論

 

さて、ここから細かくそれぞれについてみていきたいと思います。

 

2.実存主義

まずは、実存主義から。

実存主義とは…

第二次世界大戦の直後に様々な国々に、「実存主義」という運動が広がっていった。実存主義の最も大事な成果は次のような言葉に集約できる。「自分の人生以外に、自分の人生に意味を与えるものは何一つない」。自分の人生において、自分が唯一の意義の源だということだ。第二次世界大戦後に人々がそれについて考え始めた。なぜなら、キリスト教徒が信じるような一神教の神が、人生の意味を明らかにしてくれなかったからだともいえるかもしれない。

そこで、次の問題だ。人生はそもそも意味を持ち得るのか。実存主義者の答えは、人生に意味を持たせる唯一の方法は、自分に「投企」と呼ばれるものを与えることだ。自分の置かれている状況を省みたとき、人は全体的な構造がないということに気づく。それで意味を探す。与えられたものを超えて、自分の人生に意味があると想像するのだ。「実存は本質に先立つ」つまりこういう意味だ。まずあなたが存在する。そして、人生に意味を与える。

第二次世界大戦(第一次世界大戦も含みますかね)前までは、神様を信じていた(信じていても良い)時代といってもいいのでしょうか。

しかしながら、結局神様を信じていたのに救われなかったという人の悩みに対する答えの一つとして、実存主義がうまれたのでしょう。

このあたりは日本も同じでしょうか。

第2次大戦前までの神国的な考え方もある意味結局は神頼み的なところがあったのかと思います。

それは神様を信じることがほぼ常識的な中で、その世界観が壊れたことは凄く衝撃的だったのでしょう。

そのような中で人類の時代の悩みに哲学としての答えが実存主義だったと。

 

今はなれてはいないけれど、これからなろうとするものが大切だと。

 

ちなみに実存主義で有名なサルトルは自分の顔にコンプレックスがあり、そこから実存主義を生み出したとか。

 

 

 3.構造主義

その後、サルトルの実存主義を否定する形出てくるのが構造主義です。

構造主義とは本書では以下のように述べられています。

しかし、もし、自分が自分の人生に与える構造が何らかの理由で外部の要素による結果だとしたらどうなるのだろう? この問いかけによって、ヨーロッパを中心として、一九六〇年代に、「実存主義」は「構造主義」という考え方へと取って代わられていった。 構造主義もまた、素晴らしい考え方だ。構造主義によれば、自分の「主観性」、つまり自分の自分に対する感じ方は、構造のネットワークにおける一つの結節点、交わりの点のようなものだということになる。構造の要素には、家族、育った場所、最近や過去に対する記憶、そこで経験したことについての言説、文化的な価値観……など、様々なものがある。こうした、様々な要素からできあがった構造が、人生に意味を与える。それが構造主義においての基本的な考えだ。 構造主義者は、神話学などの研究の成果から生まれている。驚くべきことに、世界中に同じような構造の物語が存在していることが明らかになったのだ。詩やコンピューターゲームなどにも当てはまる、そんな普遍的な構造が存在するのだ。それは、すなわち、人間の「投企」の外側で、それ以外のものが人生に構造を与えている、と。構造主義はそれを研究対象としていて、そうした構造が何であるかを見つけ出そうとしていた。

これも面白い考え方ですよね。

確かによく漫画なんかでも題材として取り上げられるように、世界の神話なんかには共通点が多いですよね。

逆に言うと、構造主義のこういった考え方を引っ張ってきていたんでしょう。

 

ちなみに構造主義の代表的な人は「レヴィ=ストロース」という方。

社会人類学者ということもあり、様々な先住民と生活をしていたらしいです。

その経験から、実存主義の前提としての歴史は西洋の歴史だけであり、近新婚の例などをあげて、社会には見えない構造が働いているんだと構造主義を打ち出した。

 

なかなか凄い攻防ですよね。

でも、こうして哲学について学んでいると色々な学問の考え方の根本的な部分なんだなと改めて大切さに気付かされます。

 

 

4.ポスト構造主義

正直言うと、ポスト構造主義あたりから理解が追いつかなくなってきましたw

というか特に「ポスト構造主義」が難しい。

 

一応、本書でのポスト構造主義の説明を抜粋していくと…

 

しかし、もしデリタが正しければ、事実というのは存在しない。実際、これらのある位置すら特定できないのだ。結局のところ、ここで起きていることに、あなたがアクセスできる現在=この瞬間は存在しない。構造なしで、変動と変化しかないのだ。だから、こうした状況認識は「ポスト構造主義」と呼ばれることになる。構造はすでに去ったもので、つかみようがない。つまり、フルーツボウルに果物があることをそもそも理解するのには、事実が必要だ。

 

・・・正直言うと全然理解ができませんでしたw

構造よりも事実が大切ということでしょうか??

 

ちなみにネオリベラリズムに行く前に、大きな時代背景がある。

それが「冷戦」と本書では言っており、

アメリカ:物質主義(資本主義・科学技術的な進歩)

ソ連:歴史的・弁証法的唯物論(マルクス主義・精神分析主義)

との対立構造があった(らしい。)

 

このあたり、ちょっと完璧には理解ができていないなあというところでした。

高校時代が日本史専攻だったのですが、やっぱり世界史も学んでおくべきだったなと改めて痛感しますよね。(日本史は学んでおいてよかったと思いますが)

やっぱり、歴史や知識の積み重ねを土台に話を展開している本を読むと勉強不足を痛感しますよね…。

 

5.ネオリベラリズムとは

ネオリベラリズムとは日本では「新自由主義」と呼ばれる考え方ですね。

凄く簡単に言うと、「個人や自由市場が大切!政府の介入は最低限にしよう!」的な考え方だったと思います。

日本でなじみ深いのは小泉純一郎&竹中平蔵さんのコンビが「新自由主義」的な経済政策を推進していたと思います。

代表的なのは「郵政民営化」。

 

まあ、それが良かったのか、悪かったのか。

どう評価されているかは自分もそこまで調べていないですが…。

ただ、貧富の差を拡大させたとも言われていますよね。

 

そのあとを継いでいる現政権も基本的には、新自由主義的な政策を行っていると思います(その道の専門家じゃないので詳しくは分かりませんがw)。

 

さて、このネオリベラリズムに対して、本書では哲学の概念から以下のように説明をしています。

もし本当に社会領域が実際にイメージの投影を中心として、組織されるのであれば、その投影のメカニズムを自分のものとし、それにつながっている人にものを売るためにそれを利用できる。コミュニティにおけるセルフイメージの構築をコントロールし、できれば階級闘争を支配し、統制できる。

また、ここから広告産業文化産業がうまれたとも述べています。

 

これは、確かに 1980年から90年代のアメリカおよび日本をまさに表しているのかなと思いました。

「こういう生活がしたい」、「こんな人生を送りたい」、「こんな人になりたい」といたイメージが流され、それを消費していく。

自分が小さいころにちょうど1990年代を体験しているのですが、広告業界がとても強くCMも凄いものが多かったなと。

 

インターネットが身近にない時代だったというのもあり、セルフイメージを投影するのが容易かったというのもあるかもしれませんが。

 

 

6.ポストモダニズム 

そのあとに出てくるのが、ポストモダニズム。

本章では以下のように解説をしている。

「a show about nothing=何でもないことについてのショー」

 何でもないし、何であれそれに対して何の意味もないし、何の構造もないし、何の存在もないし、現実も真実もない。

「完全なる自由という希望を持って、全てを破壊しよう」

つまり、ニヒリズム的な考え方ということ(でいいのかな?w)

自分的な解釈では、哲学としてはずっと「こういう考え方」だったり、「こういう規範」みたいなものを提示してきたけど、そういった共通の価値観がなくなってしまったということ。

例えば、「体の弱い人に電車で席を譲ろう」と思うのが共通の価値観だったけど、「なんでそんなことをしなければいけないの?」とみんなが考えるようになってきてしまった。

そんな感じですかね。 

 

7.相対主義

ポストモダニズムを政治にうまく活用したのが、ドナルド・トランプだとマルクス・ガブリエルは述べている(ちなみにネオリベラリズムはレーガンとサッチャー)。

 

相対主義とは・・・

「全ての意見は他の意見と同じくらい良いものである。」という概念を支持しするものである。

相対主義者は「これらの道徳観の善悪を決する基準などない」という。

このあたりは、なるほどなーと思いました。

というか、この考察はすごいなと。

 

ドナルド・トランプの政策でいえば、

例えば、アメリカ側の主張があって、日本側の主張がある。

そして、ポストモダニズムか・相対主義的な考え方で言えば、そこには真実などなく、「道徳観の善悪を決する基準などない」と言う。

そうすると力での闘争、征服へと繋がっていく。

 

これには、凄くすっきりしました。

自分なんかだと、相対主義的な考え方って悪いことではないと思ってたんですよ。

ある種、一つの考え方にとらわれることなく、色々な考え方を尊重する考え方として。

自分たちの子供のころぐらいから、多様性を大切にする教育というのが始まり出したころだと思います。

だからこそ、「全ての意見は他の意見と同じくらい良いものである。」というのは無条件に良い考え方だと思っていました。

 

ただ、その考え方の適用を誤ると、とんでもないことが起こるなと。

そして、それをうまく政治に適用させたのがドナルド・トランプだと。

これが、マルクス・ガブリエルが彼を天才だと称している理由でしょう。

 

8.新実在論とは

「新実在論」とはまさにマルクス・ガブリエルが唱えている新しい論です。

さて、新実在論とはどのようなものでしょうか。

子どもを拷問するな。最低な両親でなければ、親を尊べ。嫌な奴じゃなければ、隣人にはよく接しろ。多くの事実がある。明らかな道徳的事実が。では、道徳的事実とは何だろうか?これが僕の答えだ。「新実在論」による、僕らの時代における重要な問いへの全般的な答えだ。道徳的事実は、他人の立場にたって考えてみたときにわかる類のものだ。あなたが何かしたいことを想像してみてくれ。~そして理性的な人であれば、テーブルにすべての事実を議題にあげれば、あなたに異を唱えはしない。あなたが完全に状況を説明すれば、何をすべきかを知ることができる。これこそが、この知識がとても重要な理由だ。知識と科学は道徳観を形成するうえで絶対的に重要だ。

また、新実在論のうまれた背景にはテロと経済危機があると言っている。

2008年の経済危機、その原因は2001年の同時多発テロ、世界的なテロの始まりともつながっている。僕たちはこの経済体制そして自由民主主義という概念自体の両方が陥った深刻な危機の余波を受けているんだ。

 

さて、この新実在論について。

もちろん、理解できたような理解できないようなという感じですが、

道徳的相対主義に対して、真実と言える道徳はあるよと。

道徳的事実は存在するよ。

という考え方(であってますかね?w)。

 

これは、凄く当たり前のような考え方だけれども、過去の哲学のすべての考え方を議論したうえで、到達した「答え」です。

だからこそ、重みがあるし、マルクス・ガブリエルが天才と言われるところなのでしょう。

 

細かい議論は頭がついていきませんが、道徳的事実があること。

この考え方は個人的には大賛成です。

 

法律というのは最低限のモラルだと言われることが多いですが、法律がどんどんできてしまう社会というのはモラルの低下があるのでしょう(あおり運転なんかがいい例ですよね)。

かと言って、全てがニヒリズム的な世の中では楽しくはないですからね。

また、正義がない力の強いものが支配するジャイアン的な世の中は嫌ですからね。

次の未来に対してのポジティブな考え方だと思います。

 

9.まとめ

いやー、正直ブログに書いててまとまるのか不安でしたw

本の内容をどこまで理解できているかと言われると結構怪しいですw

それでも、何回も読み返すことで自分なりに咀嚼できたかなと思います。

(ブログに書くっておのずとそういう作業に至るからいいですよね。ただ、難しすぎて引用が多くなってしまったのは反省ですが…)

 

さて、世の中がコロナで大変ですが、コロナが終息した後の未来も怖いですよね。

米中間の問題や、経済の問題…もしからしたら戦争が起きるかもとも言われています。

そんな時だからこそ、政治家だけでなく一人一人が道徳的事実をもって議論してきたいですよね。

もちろん、マルクス・ガブリエルさんが述べているように「道徳観を形成するうえで、知識と科学が絶対的に重要だ」ということなので、もっと勉強しないとなと思いましたw

 

 

 

 

 

 

哲学は社会の課題に答えてくれるのか【読書感想】マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

本屋に行くと最近「哲学」に関する書籍が並んでいるなーと思うのは自分だけでしょうか。

 

その中で、今最も押されている人。

その名も「マルクス・ガブリエル」。

29歳でボン大学哲学科教授に就任した紛れもない「天才」。

 

今回読んだ本はそんな彼が、NHKの番組である「欲望の時代の哲学~マルクス・ガブリエル 日本を行く~」で語った内容を書籍化したものです。

 

 

 

 

※哲学に不慣れなため、メモが多すぎて、かなり要約してます。

 

 

 

 

1.民主主義、資本主義とは

本書の中で、マルクス・ガブリエルは民主主義についてかなり時間を割いて語っています。

自分自身も民主主義について深く考えたことはなかったなと…反省です。

個人的には、①主権が人民にあって、②選挙で代表者が選ばれる、③三権分立がなされていることといった程度にしか捉えていませんでした。

 

ここで本書では民主主義以下のように定義しています。

民主主義とは情報処理の特定の形であり、一つの制度であり、同時に人間の行動を組織化する方法です。しかし、現在の状況を見ると、民主主義を真実を得る方法だと思い込んでたり、うそつきの政府を暴く方法だと期待している人がいて、それが大きな混乱をもたらしている。

民主主義は基本的には官僚制度の一種である。~中略~ 善悪の彼岸にある法律制度にあっては、君が誰であるかなんて全く問題にならない。誰もが法律の支配下にある。それが民主主義の現代のイデアだ。法律こそが官僚制度の最上の原理だからだ。この場合、民衆は主役ではない。それに関して、投票することもできない。それは政党制や投票の以前のベースとなる骨組みなんだ。民主主義的な官僚制度は、選択的で人々が決めることができないという意味においては、民主的ではない。

しかし、これだけだはない。民主主義にはもう一つの層がある。価値制度、価値の体系だ。それは「自由」「平等」「連帯」だ。法律はある意味逆らうことができるものだ。ルールに従うのも、従わないのも「自由」だから。そして、「平等」も大事な概念だ。それが意味するのは、みんなにこの能力があるということ。僕らは「平等」に「自由」へと参加している。そしてそれは法律のルールに反映されなくてはならない。連帯とは、労働の評価とされたお金の一部が、公共のために取り上げられる。そして、僕はそれでよいと考える。それが、「連帯」が意味することなんだ。こうしたことに納得できることが民主主義の倫理の根本にある基盤だ。

 

んー、難しいですね。

民主主義には2つの機能があって、一つは法律であり、もう一つは「自由」「平等」「連帯」という価値制度の上に成り立っているということ(ですかね?)。

とくに「連帯」という部分はハッとさせられました。

具体的に言えば、福祉のために税金を支払うこと。そしてそのことがそれで「良い」と考えること。これが「連帯」であると。

つまり、民主主義に参加している以上は「連帯」を前提としているわけで、税金なんて払わない!という考え方はそもそも民主主義で共有される考え方ではないということ。

最近の潮流として、税金を多く払っている人(強者)であれば何をしても良い、税金を払っていない人(弱者)は切り捨てるべきだ的な考え方も割と出ている気がしていて、ハッとさせられました。

もちろん、そのお金の使い道(政治)については意見をすべきではあるでしょう。

 

また、民主主義は多数決ではないというのも響きました。

赤ん坊を殺すか否かで投票はしないだろう?何でも多数決できめられることが民主主義、そう考えることことが、混乱の原因だ。

自分も多数決は好きではないんですよね。

自分は多数決ってその場を納得させるためや対外的な説明が簡単になるというシステムだけで、最適な解が出るものだとは考えていません。

もちろん、議論をし尽くしたうえで決を採るのはやむを得ないかもしれませんが…基本的には得策ではないと考えています。

もちろん、決を得なかった少数派にしこりが残るということもありますしね。

ただ…実際、色々なところで最終的に多数決(特に議論をし尽くさず多数派の意見になるということです)で決めることがそれなりにあるなというのが実感としてあります。

これは、小さいころからの日本の教育の弊害なんでしょうか(日本以外が多数決で物事を決めているか知りませんが) 。

今度、機会があったら「多数決は民主主義じゃねぇ!」って言ってやろうと思います(どんな機会だw)

 

 2.日本人

結構面白いなと思ったのが、しっかりと日本人についても考察をしてくれているんですよね。

まあ、舞台が日本ということもあるのでしょうが、マルクス・ガブリエル自体日本に興味を持ってくれているんでしょう。

 

本書では、ドイツ人(マルクス・ガブリエルはドイツ人です)との比較における日本人の道徳観念をこのように語っています。

道徳的行為というものは客観的な判断ではなく、主観的な判断で有無を言わさずに行うべき、しないという選択肢はないという考え方をドイツ人は持っている。それに対して、日本人の場合は客観的な面を気にしたうえで、体面を保つための道徳的行為だったりするのかもしれないね。

これはちょっとグサッと来るところがありましたねw

結構その通りだなと。

例えば、電車で人に席を譲る時によっぽど老人が弱々しいとか妊婦さんであったりとか出ない場合、微妙な年代の年配の方とかに譲る時ってまわりの目というか体面的なのを気にしている自分がいるなあとw

このあたりは日本の良くない点でもありますよね。

 

どうなんだろう?昔(自分が小さいころ)はもっと〇〇しなければならないと意識が強かったような気がします。

それは、価値観が多様的ではないという側面もありますが、単純に先生や親の言うことが絶対(特に疑おうとも思わなかった)だったからじゃないかなと。

今はインターネットやSNSなどで色々な考え方があるので、「すべきだ」という判断に至る前に色々なバイアスがかかってしまうんですかね。

まあ、このあたりの考え方が既にガブリエル先生に言わせると、相対主義的だとなりそうですが…w

 

さて、本書ではさらに日本の「おもてなし」文化にについても以下のように述べています。

日本の多くの、もてなしなどに対するステレオタイプは、明らかに資本主義の本質に関係している。日本のもてなしなどの文化が他のアジア、ヨーロッパの国々と実はそう違わなかったとしても、そうした「紋切型」のイメージをマーケティングに使う。日本にはたくさんの文化がある。「日本の文化」などという単一のものはない。だが、完全なる「もてなし」や「奉仕」「服従」などのイメージを作り上げれば、人々は文字通りそのイメージを買う。

これもねぇ…ちょっと考えさせられるところだなと。

デービット・アトキンソン氏の「新・観光立国論」で述べられていたことでもあるんですが、日本の「おもてなし」は果たして本当に「おもてなし」となっているかということ。

日本は「おもてなし」が凄い国だよ~と言ってはいるんですが、実際にはどうでしょう。

確かに、日本のサービス・商品・食などの質の高さは高いと思います。

ただ、海外旅行をしていて、他のアジアの国だってチップはないけど笑顔で対応してくれたりしますよね。

気持ちよくサービスを受けられるところも多いのではないでしょうか。 

他のアジア以外の諸外国においてもチップの有無はあれど、十分な「おもてなし」を受けられるのではないでしょうか。

もちろん、そういった中で日本の「おもてなし」のイメージを作り上げる広告代理店などのマーケティングの能力は素晴らしいと思います。 

まあ、ここからは実際に海外の人に満足してもらう「おもてなし」文化を醸成していく必要があるでしょう。

「新・観光立国論」についての感想

www.nasutabe.com

 

あ、でも余談ですがこの前モロッコに新婚旅行で行ったときに。

ナルト好きのモロッコ人から「日本人はちゃんと並ぶし、礼儀を重んじるから大好きだ!」って言われたので、そういったところは日本人の素晴らしいところの一つだと思いますw

 

3.日本と民主主義

この本では、日本は民主主義に逆らっているように見えると書かれています。

まあ、日本名は世界で一番成功した社会主義と揶揄されていますからねw

 

ヘーゲルは、権利-法律のルールの基盤である権利は、自由意思によって与えられるはずだと考えた。自由意思を尊重する。それが権利の概念の根本だ。だから、民主主義的な社会が欲しければ、ほかの人たちに多くのスペースを空けなければならない、ということを意味する。多くの独立性を保証しなければならない。その意味で必要なのは、日本にはとても締まったソーシャルネット、社会的な網がある、だから、君が動けるスペースは非常に限られている。そしてそこから抜け出せば、基本的に、社会でのメンバーシップを失う。そして人々は、それを恐れる。それは、まさに日本の社会における非民主主義的な要素だ。僕が思うに、それは、度合いの問題だ。日本の色々な場面で見る社会的な密度の濃さ、制約があったとしても、その理由を「民主主義的な未熟さ」に求めるのは、僕は適切ではないと思う。~中略~ その現象はまさに非民主主義的な要素だと思う。そして非民主主義的な傾向をもつ現在のこのシステムが、日本社会のその要素を正確に用いていることは明らかだ。これが、日本の社会が民主主義に逆らっているように見える原因だ。 

 

これは、日本社会をわかりやすく伝えているなと感じます。

例えば、小さいところでいうと仕事における服装について。

最近はだいぶ緩くなってきたのかと思いますが、日本社会では仕事での服装はスーツ(シャツとスラックス)が基本とされているし、髭もNGとされています。

でも、実際にスーツでなければいけない職種の人たちってかなり限られていると思うんですよね。

個人的には偉い人たちだけスーツで、社外に出ないときなんかは別にスーツである必要はないんじゃないでしょうか。

特に夏場の営業マンなんてTシャツに適当なパンツで十分ではと。

それでも、「同調圧力」からスーツ(ワイシャツやポロシャツ)着用をどこもやめないですよね。

このあたりの「同調圧力」は、トップの人達が率先して変えていって欲しいと思います。(個人的にはスーツスタイルは好きなので、服装自由になっても週に2日ぐらいは着用したいですがw)

 

こういった「同調圧力」は民主主義においては悪いことであり、日本が民主主義国家である以上は改善すべき点でありますし、大きな問題として捉えていかなければならないのではないでしょうか。

 

ただ、一方で感じるのは今回の「コロナ騒動」において、同調性というか規律的な国民性というのは吉と出たというように感じられます。

今回、政府の対応について賛否がありますが、それ以上に国民一人一人の意識的な予防対策といったものが優れていた結果、あまり拡大していないように感じられます。 

 

4.まとめ

さすが、哲学界のロックスターという感じでした。

日本社会及び日本人の特殊性について的確に捉えているなという感想でした。

こういった外国(外国人)から見る日本の改善すべき点といった意見については素直に受け入れ、よりよくなるように改善していき、生きやすい社会にしてきたいですよね。

ちなみに、SNSの使用についても述べられており、マルクス・ガブリエル氏は割と否定的(告知のみに使用すべきという意見)であったことに少し驚きを覚えました。

個人的には、SNSについては議論の場としては微妙だけど、踏み込んだ新しいコミュニティの場として期待はしている(ちなみに自分は、SNSをほとんど利用していないけどw)。

というわけで、長々と書いてきたけど、本題の「新実在論」についての読書感想は次回の記事で書こうと思います。

 

知らなかったことがもったいない!【読書感想・漫画】銀河英雄伝説(漫画:藤崎竜)

「銀河英雄伝説」。

通称、「銀英伝」をご存じですか。

 


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多分、自分世代では知らな人のほうが圧倒的多数だと思います。

かく言う私もまったく知りませんでした!w

というより、友人との会話にもまったく出てこず、その存在すら知りませんでした!!(すみませんw)

 

遡ること、数か月前。

私が上司(40歳ぐらい)と二人で飲みに行ったときに漫画の話になりまして、「ろくでなしブルース」の話で大層盛り上がりました。

その時、その上司から「ちなみにモン君はガンダムと銀河英雄伝説は知ってる?50代ぐらいの(さらに上の)上司の人たちと話すときにこの2つは見ておくといいよ」と言われ、初めてその名を知ることに!

ちなみに自分はガンダムはプラモデルは大好きだけどアニメは第1話ぐらいしか見れておらず…といった具合でした(いつかは見なきゃとは思っています)。

 

そして、さっそく家に帰って検索すると…なんと漫画があるじゃないかと。

しかも、あのフジリューが書いている!!

これはきっと間違いなく面白だろう!!

ということで、酔った勢いで電子書籍で大人買い。

 

さて、前置きが長くなりましたが今回の読書感想文はこちら!

 

 

そう、銀河英雄伝説の漫画:藤崎竜バージョンです。

 

 

1.銀河英雄伝説とは

銀河英雄伝説とは「田中芳樹」さんによるSF小説です。

ちなみに田中芳樹さんはなんとあのアルスラーン戦記も書いてます(アルスラーン戦記はハガレンの作者の荒川さんが漫画化してますよね)。

ざっくり言うと、未来の銀河系における皇帝と貴族が支配する「銀河帝国」と帝国から脱出した「自由惑星同盟」の両陣営における英雄同士の戦いを軸に描いたSF歴史小説です。

「銀河帝国」側の英雄はラインハルト・フォン・ローエングラム。

「自由惑星同盟」側の英雄はヤン・ウェンリー。

この両者の戦いとそれにかかわる人々の人物模様がとても面白いです!

個人的には、三国志や幕末なんかの歴史ものに近い印象ですね(漫画しか読んでいないので悪しからず。)

 

2.登場人物が個性派ぞろい

 銀河英雄伝説ですが、登場人物がそれぞれ味があって、恰好いいんです。

特に藤崎竜さんは、「封神演義」の時もそうでしたが登場人物それぞれに個性を持たせるのがうまいなという感想でした。

やはり、銀河英雄伝説でもそのあたりは流石というか、いい感じにそれぞれのキャラが引き立っているんですよね(もちろん、原作の書き分けも素晴らしいんだと思います)。

そして、何よりいい感じで描かれていたキャラがどんどん死んでいく。

描かれていたというよりも、これから描かれそうじゃん!ぐらいの段階でもどんどん死んでいくんですよね。

このあたりが、戦争における命軽さというか…リアルというか。

まあ、そこがいいんですけどねw

 

3.学ぶことが多い

そう、この漫画(おそらく原作も)の凄いところはやはり世界観。

イデオロギーの対立や人物達の争いなど、本当に実際の歴史を紐解いているかのような世界観が面白く、勉強になるなと。

実際に、(軍事)組織的な中での上司の無能さ、有能さで生死が分かれることや、政治と群集心理なんかは実際の歴史をなぞったりしているようで凄く共感が持てる(自分の仕事で、上司がダメな人でも死ぬことはないけどw ちなみに今の上司はすごく優秀でいい人です)。

そして、人間(集団心理を含めた)の救いがたい闇の部分なんかもしっかりと描かれているんですよね。

元々、自分は藤崎竜さんの漫画が好きなんですが、この方人間の闇の部分をライトな絵で書くのがうまいんですよね(特に短編集)。

というわけで、今回もいい感じでどす黒いものをライトな感じで描いてくれていますw

 

4.まとめ

名作が漫画で読めちゃうのは嬉しいですよね。

これから社会人になる方も自分と同世代の方々も「銀河英雄伝説」を知っているだけで、上の世代と方々とのコミュニケーションがスムーズにいくかもしれませんw

まあ、何より純粋に面白いので一度読んでみるのもありだと思いますよ!

ああ、早く続巻が読みたいな~。

 

※ちなみに藤崎竜先生の「封神演義」はこちら

 

 

※そして40代ぐらいの人と話す時に知っておいたほうがいい漫画一位はこちら(モン調べ)

 

勉強になります。【読書録】公共R不動産のプロジェクトケーススタディ

ちょっと興味があったので読むことに。

 

  

なかなか勉強になりました。

まあ、公民連携については昔から言われてきていますが段々と増えてきたんですかね。

公民連携については公務側はもちろんのこと民間側にも課題があると考えていたのですが、面白い事例が多くあり、もっとこういったことが進むといいなと思いました。

 

本書では、新しいタイプの公共空間が生まれる背景に3つの変革があるとしている。

・空間の変革

・制度の変革

・組織の変革

 

ここでいう「空間の変革」いついては、「公共空間に対する行政や市民のイメージの変化が大きい」。

確かに、自分も公共空間を積極的に利用するようになっているなと(ジムとか図書館だけど)。

さらに「空間の変革」については、「新しい機能の組み合わせ」、「用途変更」、「使えなかった空間の活用」があげられる。

このあたりは法令の改正も求められるところではあるでしょう。

 

「組織の変革」については、行政、民間の双方がその適切な組織の在り方について試行錯誤をしていて、重要なポイントとして以下の3つあげられている。

・「公共を担う新しい民間組織」

・「カウンターパートナーとしての行政側の体制」

・「契約のカタチ」

このあたりは、行政側・民間側双方の組織及び意識の変革が必要になってくるでしょう。

個人的には首長の意識が最も大切なのではないかなと。

そのためには政治家本人の資質もですが、政治家を投票するこちら側の資質が重要になってくるのではないかと思います。

知りうる限りでは千葉市長、福岡市長のような人がもっと出てきて欲しいと思います(本とかツィッターでの情報しか知りませんがw)。

 

そしてその次に、行政と民間の人的交流を積極的にしていくべきだと考えてはいます。

ここについては出向ももちろんだけど、転職しやすい社会作りが必要になってくるんじゃないかなと。

 

そういった背景の中で事例を紹介しています。

事例では、公園、道路、イベント、使用されていない公共施設などを活用しています。

 

どの事例もとても面白い企画だなと思うことと、とても重要なことにやっぱり「デザイン」があげられるなと。

もちろん、サウンディングやウィッシュリストといった新しい制度がうまれていることも背景にはありますし、公民両者の努力のもとに成り立っているとは思います。

でも、やっぱり「デザイン」が良いということはそれだけ人が集まるし、ブランディングにつながるなと。

もちろん「デザイン」といっても表層的な部分に留まらず、空間に一貫したデザインの考え方をいれていくことが大切だなと。

ニューヨークのブライアンパークやデンマークのスーパーキーレーンなんかもそうでしょう。

 

一般的には自治体の入社制度においては、価格を基準とした競争入札が一般的であるとされてきました。

もちろん、不正防止といった側面もあるし、コスト削減といったとこもあると思います。

 

ただ、一貫したデザイン(ストーリー)がなければブランディングは難しいし、人が集まることにデザインは必須なのではないかと。

 

国立競技場におけるデザインの問題などもありましたが、詳細は分かりませんが、決定する委員会みたいのを作っていると思います。

そこが、うまく機能しなかったというのも1つ問題としてあるんじゃないのかなと。

 

もっと公側にデザインの専門職を入れたり、デザインの専門家を委員に必ずいれるといったことをしていってもいいのかなと思います。

もちろん、現状ノウハウがない分、全てがうまくいくとは思えませんが、これからノウハウを公側に蓄積していくしかないでしょう。

 

今後の公共施設?を考える上で、色々と参考になる事例が多くあり、勉強になりました。

自治体に務める方はもちろんのこと、自治体行政に携わる人や興味のある人に是非読んでほしい本でした。

 

愛してまーす!【読書録】2011年の棚橋弘至と中邑真輔

イッテンヨン東京ドームを見に行くために事前学習として読んだ本。 

 

 

いやー、めちゃくちゃ面白かったです!

そして、自分は棚橋弘至をめちゃくちゃ誤解をしてました…。

 

闘魂三銃士までの新日本プロレスの栄光…それからの総合格闘技ブームの台頭による低迷…そこからの今の新日本プロレスブーム。

 

正直、自分は運営会社が変わってその経営とマーケティングがうまくいっただけなのかと思っていました。

もちろん、運営会社が変わって株主や社長が変わったことも大きいと思います。

神様(アントニオ猪木)に口を出されることもなくなりますしね。

 

それでも、運営会社が変わったからといって早々に変わるもんでもない。

会社的に言えば商品はプロレスラーなのだから。

 

ずーっと昔にテレビで棚橋弘至選手の特集を組んでいたのですが、そのときに「(アントニオ猪木の肖像画を)もう外しました。必要ないですから。」的な発言をしたことだけ覚えていたんですよ。

その時は、何か腑に落ちなかった。

まあ、自分ぐらいの世代になるとアントニオ猪木はほとんど試合をしてなかったし、もうレジェンド的な扱いだった気がする。

だからこそ、レジェンドの猪木の肖像画を外す必要はないんじゃないかと。

でも、この本を読んで棚橋弘至のテレビでの発言がしっくり来たと同時に、棚橋弘至の凄さが伝わりました。

 

また、同時にプロレスの隆盛の流れが凄く分かりやすくとてもためになりました。

 

 

 

 

1.ストロングスタイル

新日本プロレスと言えばもちろんストロングスタイル。

プロレスは最強の格闘技だというのを猪木が証明し続けたからこそ、新日本プロレスはヒットした。

これは自分達の世代でもまさにそうだったと思う。

 

棚橋曰く、『新日本プロレスのストロングスタイルは、70年代から80年代にかけてのヒット商品だった。でも、総合格闘技が出てきたことで、文字通り前世紀の遺物になってしまった。 企業が生き残るためにはヒット商品を捨てないといけない。いつまでも時代遅れになった商品にしがみついていれば、ビジネスは下がっていくばかりです。 僕は1976年生まれで、金曜8時、土曜4時にプロレスを見た最後の世代。そのあたりの世代が20代、30代になって自分でチケットを買えるようになったからこそ90年代の会場の盛り上がりがある。 でも、そのあとの小学生が深夜のプロレス中継に触れていなかったために、2000年代のプロレスビジネスはだんだん下がっていったんです。』

 

まさに的を得ているなーと。

そう、小さい頃に誰が、どの格闘技が最強なんだという中で必ず出てきていたプロレスラー。

ジャイアント馬場やアントニオ猪木からザンギエフに至るまで必ずプロレスラーが話題の中心になっていました。

それを作ったアントニオ猪木という人はやっぱり凄い。もちろん、馬場さんも。

 

ある意味「バキ」の世界観そのまんま。

それをそのままリングの中に持ち込んだアントニオ猪木は天才ですね。

 

ただ、2000年代になってPRIDEといった総合格闘技が現れて、みんな変わってくる。

そこにはリアルな戦いがあったし、ドラマもあった。

そして何より最強が決まる戦いがあった。

 

ただ、もちろんプロレスファンだった自分としてはプロレスラーが最強に決まってると信じていた。

長州や橋本や武藤が出れば勝つに決まってる(武藤を総合格闘技に出そうという考えは実際にあったみたいで、それもあって武藤は新日本から脱退する)。

もちろん、それをやってのけたのが桜庭和志や中邑だったりする。

 

でも、プロレスラーの苦戦が続く。

そうするとファンの僕らは「あれ、ストロングスタイルって?」、「プロレスラーは最強じゃないの?」という疑問が溢れてくる。

今思うと本に書いてある通り、ストロングスタイルという与えられた幻想を自分達で大きく妄想することが楽しかったんだなーと。

 

そんな疑問がある中で、アントニオ猪木が総合格闘技側へ…こうなるとプロレスというのは…となってくる。

ましてや、アントニオ猪木主導のもと総合格闘技っぽい路線へプロレスが変わっていく…。

 

自分がプロレスから離れていって総合格闘技に流れていった理由がようやく分かったなと。

このあたりを冷静に分析できているところが棚橋弘至選手の凄いとこでもあるのでしょう。

 

2.ストロングスタイルからの脱却

結局、武藤敬司の脱退もあり新日本プロレスは低迷をしていく。

逆にそのおかげもあってか新日本プロレスから金を引っ張ろうとしていた猪木も金がなくなり、新日本プロレスの株を売却することに。

 

親会社が変わったこと、経営が困難なためスタッフも含めて努力した。

それでもなかなか経営が上向きにならない中でチャンピオンになった棚橋弘至。

 

『チャラくて、自己中心的で、ナルシスティックで、かつ親しみやすく、セクシーで、女性にも子供にも好まれるヒーロー。 棚橋弘至が提示するチャンピオン像とは、このようなものだ。 ストロングスタイルというイデオロギーを信奉する新日本プロレスの中にあって、棚橋弘至は圧倒的に異質な存在であり、だからこそ、古いファンからのブーイングを受け続けた。 その一方で、誰よりも深く新日本プロレスを愛する棚橋は、自ら先頭に立って会社を再建しようとした。残酷な流血戦や、後味の悪い遺恨試合は必要ない。女性や子供が見てくれないからだ。 ストロングスタイルは前世紀の遺物であり、21世紀の新日本プロレスは、観客が楽しい記憶を持って帰れるハッピーエンドのプロレスを提供するべきだ。』

 

まさに今のプロレスにつながる考えをこの頃から持っていたことが凄い。

棚橋はプロモーションのたまに色々なところに出かけて行ったらしい。

 

ストロングスタイルからの決別。

 

結果として今振り返るとこれが正しかったわけではあるけれど、当初はもちろん従来のファンには受け入れられず、かなりの苦悩があったと思う。

けど、やはりそれを乗り越えたからこそ棚橋弘至は百年に一人の逸材だし(自分で言い始めたらしいけどw)、凄い。

 

何より、いくらでも他の団体にうつるチャンスはあったのに新日本プロレス一本で続けてきた新日本プロレスへの熱意も凄い。

 

仮面ライダーから学んだり、音楽から学んだりと本人も言ってるとおり、プロレスのことを考え続けている。

だからこそ、棚橋弘至は新日本プロレスを変えられたんだなと。

 

3.中邑真輔

もちろん、棚橋弘至に対してストロングスタイルにこだわり続けた中邑真輔。

中邑を知ったのは総合格闘技での試合だった。

イケメンだし、実際に若く強かった。

その後、中邑を知ったのはWWEに移籍したとき(もちろん途中でちらっと試合を見たりしてスタイル変わったなーとか思ってましたw)。

でも、本を読むと中邑も苦悩していたんだなと。

そして、1.4で見たインターコンチのベルトをここまで格上げにしたのは中邑真輔ということを知り、改めて中邑の凄さを知った。

総合格闘技の中邑しか知らなかったけど、プロレスラーとしての中邑ももう一度改めて見てみたいと思いました。

 

4.まとめ

プロレスの歴史の流れが紐解ける名書でした。

そして、ブランド化の勉強になりました。棚橋が行ったのはプロレスのブランド化(=ファンづくり)だなと。

もちろん、棚橋一人の力で出来たわけではなく、第3世代の下支え、スタッフ、中邑や真壁などの努力があったと思います。

 

個人的には武藤敬司が坊主になる前から一番好きなプロレスラーだったのですが、その武藤敬司が何故新日本を離れたのか納得しました。

武藤敬司も棚橋と同様にプロレスラブを謳い、脱ストロングスタイルを行っていたのではないかなと思います。

そこが冷遇された理由なのかもしれませんが…。

きっと闘魂三銃士が健在だったらプロレスの凋落はなかったかもしれないなぁと。

でも、凋落があったからこそ猪木の呪縛が解けたし、百年に一人の逸材が出てきたのかと思うとやっぱりプロレスは面白いし、ドラマがあるなと。

 

と、書いた文書を読み直したら凄く長くなっていてなんだかんだ自分はプロレス好きなんだなと改めて思いましたw

 

またプロレス見に行くぞー!!