前回は革靴について、主に本革靴と合皮靴の使い分けについて書きました。
今回はオススメの本皮靴について書いていきたいと思います。
↓前回はこちら
1.本皮靴の選び方の一番のポイント
一番のポイントですが、『自分の足にあっていて歩きやすいかどうか。』
これに尽きると思います(当たり前ですねw)
ただ、とても重要でどんなに高い靴でも自分の足に合っていなければ(サイズも作りも含みます)、宝の持ち腐れになるのでご注意ください。
2.靴の製法
靴は大きく分けて2つの製法があります。
グッドイヤーウェルト製法とマッケイ製法です。
一応、以下で2つの製法の長所と短所について記載しておきます。
ただ、製法の細かい説明については省きます。
なぜなら、靴を選ぶ時に製法の知識は要らないからです。(言い切ってしまうと怒られそう…w)
もちろんあったほうが楽しめますが、後々興味を持ったら自分で調べるぐらいでいいと思います(まぁ、そもそもこのブログの趣旨とは異なりますしね)。
一番最初に述べた通り、自分の足にあっているかが一番大切ですから、両方履いてみて合うのを買ったらいいと思います。
長所短所は選ぶ上でなんとなく知っておいたほうがいいと思うので以下に記載しておきます。
グッドイヤーウェルト製法
長所
- 縫い目のある製法としては、水が浸入しにくい。
- 内蔵されたコルクが緩衝材となるため、長時間の歩行に適している。
- 長期間使用していると、上記のコルクが沈み込み、使用者の足の形に変形するため、独特のフィット感がある。
- 構造上、比較的に堅牢な造りのものが多い。
- 靴底と甲革が厚手の物が多いため、型崩れしにくい。
短所
- 製造コストが高い。
- 比較的に重い物が多い。
マッケイ製法
長所
- グッドイヤーウェルテッド製法より製造コストが安い。
- 比較的軽く作れる。
- 構造上、薄く柔らかい革を使用できるため、全体的に柔らかく仕上げることが出来る。
- 靴底を薄く作れるため、返りが良い物が多い。
- 通気性はよい。
短所
- 中物がない分、クッション性に乏しい。
- 靴底に縫い目があるので、水が浸入しやすい。ただし、縫い目を接着剤で塞いで、それを防いだものもある。
- 全体的に薄い造りのものが多いため、堅牢性に乏しく、型崩れしやすいものもある。
- 長時間の歩行は疲れやすいといわれている。
3.サイズ感
革靴はサイズ感が命だと思います。
ちょっと大きめを買ったりするとスニーカーと違って激しく後悔します。
疲れるし、擦れる原因になりますから。
本皮靴の場合のサイズ感は最初ややきついぐらいで段々と足に馴染ませていくのがオススメです。
ただし、きつ過ぎると履けなくなるのでしっかりと店員さんと相談して買いましょう。
また、同じ表記でも靴のブランドによって全然違いますし、同じブランドでも違う種類(型番)でも全然異なるので注意しましょう。
例えば、自分の経験で言えばサントーニというイタリアブランドのスリッポンはサイズ5でジャストサイズですが、クロケットジョーンズのスエードのスリッポンはサイズ5.5だったりします。
また、同じリーガルでも型番が違えば同じサイズ24でも若干緩かったりします。
(余談ですが、自分は足のサイズが小さいので結構サイズ探すの大変ですw)
ちなみに最初は靴擦れがひどいのでいきなり新しい靴を会社に履いていくとひどい目にあうことがありますので、何度か履きならしてからをおススメします。
4.オススメの靴の種類
スーツスタイルでおかしくない靴の種類をオススメしていきます。
ストレートチップ
言わずと知れたストレートチップ。スーツはもちろんのこと冠婚葬祭全てオッケーです。
(これはワールドフットウェアギャラリーのMIYAGI KOGYOのストレートチップです)
Uチップ
ストレートチップに比べるとカジュアルよりなので、スーツにも合わせますが、ジャケパンでも合わせられます。
(これはYANKO×ブルックスブラザーズのUチップです。)
ダブルモンク
営業など靴の脱ぎ履きが多い方にオススメです。もちろんスーツにも合います。
スリッポンのように履けるので着脱が楽だけども、スーツにも合わせられるということで最近とても重宝してます。
(これはユニオンインペリアルのダブルモンクです。)
5.オススメの革靴ブランド
本皮靴を購入される場合、最初は三万円ぐらいのものをオススメします。
理由は2つあって、三万円台じゃないと本皮靴を実感できるいいものがない(あくまで個人的にです)。
もう一つは三万円台であれば最悪駄目になっても精神的にリカバリーできるです(なんじゃそりゃw)。
一つ目についてはよく知られているメーカーの場合エントリーモデルでも三万円ぐらいするからです。
二つ目が重要なんですが、新入社員とか若手のときって飲み会の機会がとても多いじゃないですか。
しかも朝までオールとかベロベロになるまで飲んだりとかすることもあると思います。
そんな時靴なんて気にしてられないですよね…ということで最初は本皮靴でもエントリーモデルがいいと思いますが。
(まあ、30代になってもベロベロになるって話はおいておいてw)
ということで、以下で三万円台でオススメのブランドを紹介します。
(あくまで自分が購入して履いたか、他人が履いていて評判の良かったものだけを紹介しようと思います。)
リーガル
誰もが知っている日本を代表する革靴メーカーですね。第二次大戦以前から軍事用の靴を作っていたという歴史を持ちます。
社会人で履いたことない人はいないんじゃないかぐらい有名ですね。(そんな私も一番最初に買った本皮靴はリーガルですw)
購入場所は多くありますが、オススメは上野店。そこの2階に数年前はリーガルのアウトレットになっていてお買い得でした。
ちなみに注意しないといけないはアウトレットモールに入っているリーガルのお店。
アウトレットで購入する分には構いませんが、そこで売られているもは大半が「worth collection(ワースコレクション)」と記載されています。
「worth collection(ワースコレクション)」はアウトレット用に作られた靴で、安いですが普通のリーガルよりも質は落ちます。
(自分も昔購入したことがありますが、普通のリーガルと履き比べてしまうと履き心地や革の感じが結構違いました…。)
もしアウトレットで購入する場合は「REGAL」とだけ記載されているモノにしましょう。
↓リーガルの公式オンラインショップです。
スコッチグレイン
ヒロカワ製靴が展開するブランド「スコッチグレイン」。
このブランドについては購入したことないので、感想は伝えられません(すみません…)。
ただ、同じ職場の後輩が履いていていい靴だなと思って聞いてみたらスコッチグレインでした。
後輩の話だと履き心地もいいみたいです。
楽天などでセールもやっているみたいなのでチェックしてみるといいですね。
ユニオンインペリアル
こちらも海外っぽいけど日本の靴。
上2つと異なるのは、製法が違います。
上記2つはグッドイヤーですが、このユニオンインペリアルには「ハンドソーン・ウェルテッド製法」が用いられています。
ハンドソーンは、ウエルトとアウトソール(表底)を縫う出し縫いのみマシンで縫う、いわゆる「九分仕立て」と呼ばれるものです。
とまあ、作り方は置いといて。
自分はダブルモンク(確か定価五万円ぐらいだったような)を持っていますが、フィット感はかなりいいですね。
また特徴としてはとても軽いです(最初はマッケイ製法なのかと思ってました)。
革の質もいいですし、デザインもスッキリしていてオススメです。
ジャランスリワヤ
こちらは日本じゃなくて、 インドネシアの革靴ブランド。
関税の関係で革靴が安いみたいですね。
ブーツを持っていたんですが革の感じがかなり良かったです。
作りもしっかりしてるしオススメです。
ただ、サイズに対して靴は結構大きかったかな。
その他
あとは他にもロイドフットウェアなど色々あったりますが、まずはこの4足あたりから選んでみるのがいいと思います。
置いてあるお店も多いですからね。
また、セールなどもうまく活用するといいと思います。
ただし、何度も言うようにネットで買う場合にしても必ず試着しましょう。同じブランドでも靴の種類によってサイズ感が全然違ったりするので。
セールも同様でちょっと大きいなとか小さい場合は絶対買うのをやめた方がいいと思います。
安物買いの銭失いになりかねないので…。
6.まとめ
だらだらと書いてきましたが、結論を言えば最初は定価3万円ぐらいで「リーガル
」、「スコッチグレイン」、「ユニオンインペリアル」、「ジャランスリワヤ」などのブランドで黒のストレートチップを本革靴の最初の1足として購入するのがいいと思います。
その際には、必ず試着して店員さんと相談してジャストフィッティングのものを探しましょう。(靴はサイズが命です!)
また、購入の際はセールもうまく活用するといいと思います(黒のストレートチップはド定番なのでセールにかからないか、かかってもすぐに売れてしまうかもですが…)。
いやー、長い記事になっちゃってすみません…大分端折ったつもりだったんですがねw
次回はインナーなどの細かいモノを書ければと思います。
次回はこちら。
ちなみにスーツの全体像についてはこちら↓
自分が持っている靴についてはこちら↓