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30代共働き庶民のサラリーマンです。趣味(ファッション・読書・映画・旅行・アウトドアなど)と時々仕事についての覚え書き。

若い世代に少しでも何かを残していきたい。【読書録・後半】シン・二ホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成/安宅和人


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新日本プロレスでは飯伏がついに優勝しましたね(書き始めたのがかなり前ですみませんw)。

プロレスつながりで言えば、金曜ドラマの「俺の家の話」。

プロレスシーンが熱いです。

 

まさか、長州力のリキラリアットがドラマで見れるなんて!

そして、長瀬君演じるプロレスラー。

覆面しているから、てっきり別のレスラーがプロレスシーンだけ演じているかと思ったら、まさかの本人。

いや、本当に素晴らしい。動きがプロレスラーでしたw

 

さて、前置きが長くなりましたが、前回に引き続き、シン・二ホンの読書感想です。

  

 

ちなみに勉強になることが多くて感想が2回になりましたw

 

 

1.今後必要な能力

人口減少及び少子高齢化による問題を抱える日本の未来は、今の延長線上だとあまり明るくないでしょう。

 

そのような人口調整局面に対して本書では、未来を作っていくために答えとして

「未来=夢×技術×デザイン」

をあげています。

 

このデザインについては、アート的なデザインだけでなく「モデル設計」の広い意味で捉えています。

 

また、本書では現在の若者に対して

日本の若者たちは持つべき武器を持たずに戦場に出ていっている

と述べています。

 

新卒層の課題としてあげられているものがこちら。

①基本的な問題解決能力の欠如

・問題を定義できない

・結論を出すことができない

②数字のハンドリングの基本が欠落

・数字を並べることと分析の違いがわかっていない

・軸を建てるということの意味がわかっていない

③分析の基本ができていない

・数字を並べることと分析の違いがわかっていない

・軸を立てるということの意味がわかっていない

④基本的な統計的素養がない

・平均を鵜呑みにする

・サンプリング、統計的な優位性の概念の欠落

⑤情報処理、プログラミングについての基本的な理解がない

実際に自分の1年目はまさにこれでした…というかこれ以上にロジカルシンキングもできていなかったし、文書もかけなかったなと…。

武器どころか服も来てないなかったんじゃないかと思いますw

 

ただ、自分自身を振り返ると何が「武器」であるかすら分かっていなかったなと(ただ、真面目な大学生ではなかったので一般論として参考になるかと言うと怪しいですがw)。

問題解決能力もそうですが、ロジカルシンキングや説明能力などなど、基本的なビジネススキルを把握すら(そういうものが存在していることすら認識)できていなかったなと。

そもそも、ロジカルシンキングなどが「身につけられるもの」だと思っていませんでした…。

 

まずは「ロジカルシンキング」というものが存在していること、そしてそれは学ぶことで身につけられること。

この2つを義務教育の段階で教えてもいいのではないかと思います。

その上で、大学生からと言わず、中学校ぐらいから「授業」として取り入れていってもいいのではないかと思います(もちろん、数学等を通して間接的には学んでいるとは思いますが)。

 

また実際に今の自分に当てはめてみてこれらのことができているかというと…

数学的な部分やプログラミングなどは全く駄目ですね…(耳が痛いですw)

統計についても数年前に集中的に研修と勉強をしてようやく少し分かってきたぐらい…。

本当に日々勉強が大切ですねw

 

さて、以上のところは若年層(新卒レベル)に求められている部分。

実際にこれからの世の中を作る上で必要になる(データ×AIの力を解き放つための)3つのスキルセットとは

①ビジネス力

課題背景を理解した上て、ビジネス課題を整理し、解決する力

②データエンジニアリング力

データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装、運用できるようにする力

③データサイエンス力

統計数理、分析的な素養の上、情報処理、人工知能などの情報科学系の知恵を理解し、使う力

と述べられています。

 

…正直かなりハードルが高いです…w

しかも、どれか一つでも欠けていてはいけないということ。

んー、実際にどれくらいこれができている人がいるんでしょう?

理系職が多かったり、ネット系企業では割といるのかな??

 

①ビジネス力というのはある程度できているとして(仮定ですw)、③データサイエンス力についても本を読んだり研修を受けたりしてなんとかなりそうかなと思います。

しかしながら、圧倒的に足りないのが②データエンジニアリング力。

これについては「教育」としてどこかのタイミングで教わるしかないのではと感じています。

それは単純に本を読むだけでは身につかないことと、取っ掛かりとして学ぶイメージができていないからです。

なので誰かに教えてもらう必要があると思っています。

 

本書でも書いてありますが、そういったものを学ぶラボのような場所が公的機関であると素晴らしいなと思います。

それこそ、生涯学習センターや公民館などで最初のとっかかりが学べるといいですよね。

 

さらに言えば、データエンジニアリング力やデータサイエンス力を学ぶことで、意思決定の際にストーリーだけでなく、データも大切だと思う人(組織)が増えるといいなと思います。

 

ただ、裏を返せばこれだけハードルが高いことをやっていかないと良い未来を残せないという深刻な状況でもあるということでしょう。

 

 

2.人材育成について

それでは以上の人材をどのように育成していけばいいのか。

 

や現代のリベラルアーツとして身につけるべきものを4つ挙げています。

  1. 母国語(日本語)
  2. 世界語(英語、中国語)
  3. 問題解決能力
  4. データ×AI×リテラシー

まさに文系教育システムで育ってきた自分としては4番目が圧倒的に足りていないです(ちなみに2番目の英語については遅ればせながら英会話に通いはじめました)。

ここについては、やはりMOOCなどを活用して学んでいかなければいけないですね。

 

また、官民問わずデータ×AI×リテラシーを学ぶ体型を確立してほしいと思います。

正直、どのようなステップで学んでいけばいいか分からないなと。

学びの入り口が分かると学ぶ側としてはとても助かるんですけどね。

 

また、知覚を鍛えることの重要性についても述べています。

これにあたっては「ハンズオン・ファーストハンド」と「言葉、数値になっていない世界が大半であることを受け入れる」というマインドセットを持った上で以下の5つのコツをもって具体例な事象に取り組んでいくことが書かれています。

〈5つのコツ〉

  1. 現象、対象全体として受け止める訓練をする
  2. 現象、対象を構造的に見る訓練を行う
  3. 知覚した内容を表現する
  4. 意図的に多面的に見る訓練をする
  5. 物事の意味合いを深く、何度も考える

 

これはビジネスでも必要なコツでもあるなと思いました。

例えば、意見をヒアリングしたとしてもそれが提案や企画につながる人とそうでない人がいる。

これも知覚力(気付く力)の違いだと思います。

 

この知覚力についても磨いていく必要があり、それにはやはり知識・経験といった学びと教育システムのマッチングが必要になってくると思います(ここについては本書でも述べられています。)

 

ただ、気付く力は言い換えるとセンスに近いものがあるので、時間をかけて育てていく必要があると思います。

 

 

3.自分ができること

さて、2回にわたって読んだ中で自分が大切だと思うことを書いてきましたが(この本の凄いところはこれだけ書いても本書の中のほんの一部だということ)、実際に今の自分の中で何ができるかということ。

これについては、今回度々書いていますが、経験を含めた意味で学び続けるしかないかなと。

特にデータサイエンスについては英会話と同様にお金と時間をかけて学ぶ必要があるのかなと。

本当は大学などに行って学びなおすなどのリカレント教育をしてみたいのですが、金銭面でちょっと難しいかなと。

一番いいのはMOOCなんかを活用して、好きな時間と場所で学べるといいんですけどね。

ただ、学び方がまだ自分では手探りなので、少し調べてからになりそうですが…。

 

若手の教育に関しても、本書の言う通り「持つべき武器を持たずに戦場に出ている」若手が多いと感じているので(かく言う自分もまさにその一人でしたがw)、何かOJTをしながら学べるシステムをつくれるといいなと思います。

 

仕事で言えば、活かせそうなことだらけなので、まずは本書を周りの人に勧めることから始めようと思いますw

 

4.まとめ

いやー、本当に骨太なためになる本でした。

今回のブログを書くにあたって何度も読み返したのですが、読み返せば読み返すほど「なるほどな」と思うことが多くて…質も量も素晴らしい本だなと改めて思いました。 

 少なくともおじさんになったときに(すでにおじさんですがw)若い世代から、「邪魔おじ」と呼ばれないようにしたいなと。

さらには、おじいさんになったときに「お前らの世代がちゃんとしなかったから」と文句を言われないようにしたいですねw